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「まさかまさか。ぐったんに限ってそれはない。」
YR「だって、あんなヌナヌナオバケのうさぎが急に帰り遅くなる。女だろ。」
「…あんた友達なのによくそんなはっきり女って!鬼!!」
YR「友達だからこそはっきり言ってんの。」
カラカラとストローでアイスコーヒーの氷をかき混ぜるユリ。
グラスの水滴のように私の背中にもダラダラと水滴が流れるのが分かる。
YR「なんで帰り遅いのか理由は聞いたの?」
「…聞いてない。」
YR「聞けよ。」
「だって…」
めんどくさい女って思われそうで聞けるわけが無い。
私は普段怖いものなんてない。
本音としては最近毎日どこで何をしてるのか
うさぎがビビり散らかすくらい問いただしたいところだが
「…聞いてぐったんに嫌われたくないし。」
YR「あらら…珍しく乙女だこと。」
「生まれた瞬間から乙女だわ。」
YR「今まで少しでも気に触るこがあったら相手に逃げれられるまで問い詰めてた女だったのに。」
「…やめて。印象悪くなる。」
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今まで私は本気の恋愛をした事がなかった。
今まで付き合った人はいたけど、どの人も好きで付き合ってたわけじゃない。
恋愛ってものがよく分からなくて告白されたからとりあえず付き合ってた。
別れた原因はどの人も冷たい私に愛想つかしての浮気。
好きじゃないからこそプライドが傷ついて相手を問い詰め
みんな私の前から消えていった。
今思うと最悪な女だ。
そんな最悪な女が今となっては帰りが遅い彼にその理由を聞くのが怖い。
どうやら私は彼に本気で恋をしているらしい。
「…恋愛って難しいんだね。」
YR「私は恋愛で悩んでるあんたを見れてちょっと嬉しいけどね。」
「本当に女だったらどうしよう。」
YR「それはあんたが聞いてみるしかないよ。まあ女だったとしても正直に、はいそうですって言う奴はいないと思うけど」
「…今日ぐったん帰って来たら聞いてみる。」
YR「私はいつでも話聞くから。…お会計お願いしまーす。」
変な胸騒ぎがしたまま私たちはカフェを出た。
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Sharon(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!! (12月27日 22時) (レス) id: ba78d037f7 (このIDを非表示/違反報告)
N--a(プロフ) - 更新嬉しいです!ぐったん、どうしたの?ヌナとぐったんが幸せになりますように😭 (9月23日 1時) (レス) id: 4894e5c90c (このIDを非表示/違反報告)
現世草(プロフ) - 幸せになる。ぐったん愛してる。生きがい。 (2023年4月11日 23時) (レス) @page6 id: 71faa97468 (このIDを非表示/違反報告)
チミ(プロフ) - 続きがとてもとても楽しみです! (2023年3月29日 17時) (レス) @page21 id: 5432b7d0cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぼら子 | 作成日時:2022年10月7日 14時