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｢……え…｣
それは、最終走者だった。
第１レーンと第２レーンに立つ中島くんと廉の
雰囲気が、明らかに険悪なことに気づく。
｢え…なんで廉くんが中島くんと！？
同じチームじゃん！｣
｢ていうかあの２人、なんか様子変じゃない？｣
｢ああ、なんか…異常に火花散ってるね｣
りさもやっぱりそう思うよね。
あの２人、なんかめっちゃ睨み合ってるよね。
｢どうしたんだろ…｣
『位置について───』
状況を整理する間もなく、合図がかかった。
『よ────い…』
パァン！というピストル音と共に、一斉に
走り出した走者たち。
そう、一斉に。
…だったはずなのに。
｢えっ…｣
｢｢｢｢きゃあ────っっ｣｣｣｣
｢｢健人く───ん！！｣｣
｢｢永瀬く───んっ｣｣
スタートしてからすぐ、中島くんと廉が
みるみるうちに他の走者との差をつけていく。
速い、速すぎる。
周りの走者もサッカー部やバスケ部などの
スポーツマンがほとんどなのに、なぜ帰宅部の
２人がこんなに速いのか。おかしい話だ。
レースはもう完全に２人のものになっていて、
抜いたり抜かされたりと凄い接戦だった。
にしても、廉ってあんなに速かったっけ？
中学の時は……あ、そういえばいつもずっと
１位だった。普通に速かったわ。
おまけにサッカー部だったし。
だけどまあ、ここまでとは…。
｢健人く───んっっ｣
｢永瀬くん頑張れ───！！｣
｢まってどっち応援すればいいの…！？｣
……。
そもそもなんで青団同士で戦ってるのかは
本当に謎だけど。
あんなひどいことしてきたくせに、女の子に
キャーキャー言われて飄々と走る中島くんを
見ていたら、なんだかムカムカしてきた。
よし。ここは廉を応援しよう。
｢れ──ん！頑張れ───っ！｣
精一杯の声を出すと、心なしか廉のスピードが
速くなった。中島くんと少し差ができる。
やった、と思ったのも束の間
差が開いたのはその 一瞬だけで。
表情を歪めたように見えた中島くんが、
一気に距離を詰めた。
｢すご…もうすぐゴール…！｣
｢……っ…｣
パァンパァン…！とピストル音が鳴り響いた。
ほぼ同着した２人に周りがざわめく。
『１着、青団…というか、中島くん！
２着…なぜか同じく青団の永瀬くん！』
結局 廉が負けてしまい
私は普通にショックを受けた。
この勝負の裏で、
どんな想いが交差していたかも知らずに。
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ゆ(プロフ) - ☆さん» わざわざご指摘ありがとうございます＾＾ 編集しておきました！ (2019年8月18日 18時) (
レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
☆ - パート1→2ヶ所、パート2→2ヶ所間違い指摘したので直してもらえたら嬉しいです (2019年6月30日 13時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
黒髪の白雪姫 - ゆ な のさん» 謝らなくて大丈夫ですよ(* ´ ▽ ` *)ゆなのさんの支えに慣れて光栄です！(〃^ー^〃) (2018年3月13日 10時) (レス) id: efdbcf38a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な の(プロフ) - 黒髪の白雪姫さん» お待たせしてすいません( / _ ; ) いつもありがとうございます！とっても支えになります(;_;) これからもよろしくお願いします！ (2018年3月4日 19時) (レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な の(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます(;_;) そこまで褒めいただいて光栄です(>_<) こちらこそありがとうございました！！これからも是非よろしくお願いします。 (2018年3月4日 19時) (レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆ な の | 作成日時：2017年12月20日 22時
