１０６【S】 ページ7
芹那side.
.
｢芹那、永瀬くんと走ってたじゃん！｣
｢いいなぁ〜まじ美男美女すぎ！｣
｢あは…｣
借り物競争が終わり、由里を含め友達からは永瀬くんの話でもちきりだった。
私はそれにぎこちない笑いを返すしかない。
だって、ほかの周りの女の子達は、健人くんとAちゃんの話題でもちきりだから。
｢ねえ見た！？ 中島くんが誰かを お姫様抱っこしてたの！｣
｢見た見た！ やばくない！？｣
｢あの子、３組の岩森さんらしいよ！｣
｢いや ずるすぎ！！｣
私もこの目ではっきりと見た。
迷いなくAちゃんを抱えた健人くんは
これまで見たことのない顔だった。
私には、見ることができなかった顔。
───もう、わかってる。
｢…あ──あ、これで最後かなぁ｣
｢ん？ 芹那なんか言った？｣
｢ううん、なんでもない！
ちょっと私、用あるから行ってくるね｣
その場を離れて周りを見渡すと、次の競技のためだろう、保健室から戻ってきた健人くんの姿が見えた。
私は小走りで傍まで行き、声をかける。
｢あ、芹那ちゃん｣
｢あのさ…ちょっといい？ ここじゃ あれだから…｣
｢…うん、俺も話がある｣
そういって、やってきたのは裏庭だった。
もう、覚悟はできていた。
｢何言われるか分かってるから、先に言うね。
……私、まだ健人くんのこと好きなんだよね｣
｢………え｣
目を見開ける健人くん。
私はそのまま勢いで続ける。
｢中学の時、私は健人くんがいないと駄目になってた。でも健人くんはそうじゃない。だから距離を置いたんだよね｣
｢………｣
｢昨日ここで健人くんが助けてくれた時、もしかして健人くんもまだ私のこと想ってくれてるのかなって嬉しくなったけど、違った｣
｢………｣
｢あれは…Aちゃんがこれ以上
巻き込まれないようにするためだよね｣
�犲，浪� 呼べよ、芹那ちゃん��
そう、私なんかのためじゃない。
Aちゃんを守るためだ。
｢うん…ごめん｣
｢…健人くん、最後に１個だけ聞くね。｣
あの頃、ちょっとは私のこと好きだった？｣
｢好きだった｣
すぐに返ってきたその言葉に、顔が熱くなる。
でも分かってる。過去形だって。
｢でも、｣
�犹笋老鮨佑�んがいないと駄目だった。
でも健人くんはそうじゃない��
｢そう言われて、否定できない。それが俺の答え｣
｢……あは、わかってるよ！｣
健人くん、健人くん
……ありがとう。
.
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ゆ(プロフ) - ☆さん» わざわざご指摘ありがとうございます＾＾ 編集しておきました！ (2019年8月18日 18時) (
レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
☆ - パート1→2ヶ所、パート2→2ヶ所間違い指摘したので直してもらえたら嬉しいです (2019年6月30日 13時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
黒髪の白雪姫 - ゆ な のさん» 謝らなくて大丈夫ですよ(* ´ ▽ ` *)ゆなのさんの支えに慣れて光栄です！(〃^ー^〃) (2018年3月13日 10時) (レス) id: efdbcf38a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な の(プロフ) - 黒髪の白雪姫さん» お待たせしてすいません( / _ ; ) いつもありがとうございます！とっても支えになります(;_;) これからもよろしくお願いします！ (2018年3月4日 19時) (レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な の(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます(;_;) そこまで褒めいただいて光栄です(>_<) こちらこそありがとうございました！！これからも是非よろしくお願いします。 (2018年3月4日 19時) (レス) id: 7567a4acfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆ な の | 作成日時：2017年12月20日 22時
