イシプサム ページ23
「〈…そんなにたくさん何買ったの〉」
運転席の祐人が振り返って、後部座席の私が抱えてる大きな買い物袋を見ながら言った。
「〈お菓子の袋がかさばってんだよ〉」
異国のスーパーマーケットって楽し過ぎる。
パッケージが可愛いお菓子なんかをついつい沢山買っちゃった。
「〈これ今開けて食べちゃおっか〉」
お菓子をひとつ取り出して隣のうーたんに差し出したら要らないらしく首を横に振った。
「〈…ねえ思ったんだけどうーたんて仕事してなくない?〉」
「〈してるわw仕事量が少ないってだけ。まあ金には困んないからいいんじゃん?〉」
私と祐人が喋ってる横でうーたんが翻訳アプリを開いたのが見えた。
「〈うーたん、次の仕事はいつあるの?〉」
「〈日本語で聞くの禁止〉」
バックミラー越しに祐人に睨まれた、怖。
「〈翻訳アプリ広めるのも禁止。勉強する気あんの?〉」
スパルタ祐人…悔しいけど言い返せない。
「〈ていうか別に広めてないけど〉」
「〈お前が日本語喋るからそうなるんでしょ?〉」
ぐぅ…反論の余地もない。
口をとがらせて俯いてたら、ふわっと頭を撫でられた。
びっくりして横見たらうーたんが私を覗きこむように見つめてて、ドキッ…。
うーたんは何も言わずに、私から買い物袋を奪って自分の膝の上に移動して、中からお菓子を出した。
その袋を開けてスナックをひとつ取り出して私の口に運んできたから、口を開けた。
甘いチョコの味。
「
状況的にうまいかと聞かれてる気がしてウンウンと頷いたらフッと微笑んだうーたん。
なんかときめいちゃう…!
「〈キョ…〉」
言いかけて、バックミラーをチラ見したら案の定祐人がこっち見てた。
いかんいかん…また怒られるよ。
「ウソガ、Aはお前も気に入ってるらしいからあんま刺激しないで」
祐人の韓国語は当然意味わかんなくて、私は急いでスマホを出した。
翻訳アプリを起動させて準備万端!
よし、と顔を上げたらうーたんがこっちを見てて
「…
えっ、なんでバレたの?
コクリと小さく頷いたら、うーたんはちょっと口角上げてまた私の頭に優しく手を置いた。
えっ…何これ、もしかして脈アリ?
「え?何それ?ウソガ」
「ん?」
「何イイ雰囲気なってんの?」
「ごめん可愛いわ」
「あっそうㅋㅋ」
「もらってい?」
「〈祐人どうしよ、うーたんやばい〉」
「ハァ…
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ふぇて子(プロフ) - 神田ニエル。さん» ありがとうございます(^o^)ジノたんの可愛さ伝わって嬉しいです〜\(^o^)/ (2019年5月8日 23時) (レス) id: 0bdfab15ee (このIDを非表示/違反報告)
神田ニエル。 - 更新お疲れ様ですぅジノたん可愛いっ! (2019年5月8日 23時) (レス) id: 4450166156 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇて子(プロフ) - 神田ニエル。さん» わかります!わかり過ぎます〜たごにはみんなステキですもんね〜(*´ω`*) (2019年5月4日 21時) (レス) id: 0bdfab15ee (このIDを非表示/違反報告)
神田ニエル。 - ふぇて子さん» ですよね〜(*´ω`*)あの二人本当天使ですよね!wペンに関して少し訂正させてください!イェナンちゃんとジノちゃんよりのオルペンです!! (2019年5月4日 0時) (レス) id: 4450166156 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇて子(プロフ) - 神田ニエル。さん» いつもコメントくださって本当に嬉しいです!ニヤけまくってますよ〜wイェナンとジノが好きですか!天使の2人〜(*´ω`*) (2019年5月3日 0時) (レス) id: 0bdfab15ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぇて子 | 作成日時:2018年11月14日 20時