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北斗side
あれから1週間ほど経ったのだろうか
朝目覚めた時に 行こう とオレの頭がそう言ったから、頭の命令に従って行くことにした。
つまりただの気まぐれだ。
樹に 今日塾行くわ とだけメールすれば、５分も経たず家まで迎えに来た。
別に迎えにこなくたっていいのにな。
でも、ちょっとだけ嬉しかった。
友達が少ない俺にとっては貴重な友達だ。
塾に行くと、またうるさい慎太郎やジェシーに囲まれて勝手にギャグ大会が始まる。
京本は少し離れたところでゲームをしていたけれど、チラっと俺の方を確認したあとまたゲームを始めた。
ああ、この感じなんだか懐かしい。
たかが数週間来なかっただけなのに。
俺らの騒ぎ声を聞いて奥から顔を出したのはコーチとAちゃんだった。
久しぶりに会うAちゃんは眉尻を下げて俺の元に駆け寄ってくる。
『北斗くん！本当に、本当にごめんね...』
ああ、やっぱり心配かけていたんだ。
気を使ったのかコーチがみんなを違うところに呼んでAちゃんと2人にしてくれた。
俺の前で申し訳なさそうに苦しそうに謝る彼女を見て、俺は思ったんだ。
___この気持ち、封印しなきゃ。
迷惑になるだけだ。
邪魔なだけだ、こんな恋なんて。
彼女のそばにいれたらいいから。
ただそばにいたい。
前みたいな笑顔、見せてよ。
｢... '' 先生 ''
もう俺、先生のこと好きじゃないから。
もう好きじゃないよ。
..だからさ、勉強、教えてよ。
オレ、受験合格したいからさ。｣
『そっか、、、うん、そうだね！私が教えられること、全部教えるよ！』
一瞬歪んだような表情を見せた気がしたけれど、またいつものような笑顔が浮かび上がって安心する。
ねぇ、
これでいいんだよね？
オレ、ガキだからさ
こうすることしか
わかんないや。
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作者名：Yuga | 作成日時：2019年6月23日 19時
