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『ここで大丈夫だよ』
いつもの分かれ道でそう言うけれど、�眞呂�んは
｢この前みたいなことがあったら危ねぇだろ、送ってくよ｣
なんて言った。
今までそんなカッコイイ台詞、言ったことなかったのになあ
少し不思議に思いながら、2人でまた歩き始めた。
『今日はありがと』
家の前に着いて�眞呂�んにそう言って家に入ろうとした瞬間、フワッと優しく抱きしめられる感覚がした。
『こうち、くん...？』
フハッ
といつもの笑い声とは違う声で笑った彼は、何を考えているのか分からなかった。
もう一度彼の名前を呼ぶと、被せるように
｢好きだよ｣
彼はそう言ったんだ。
まさかそんな言葉が飛び出てくるとは思わなくて、混乱した頭からようやく出た言葉は
『ごめんなさい』
｢...北斗くんのことが、好き？｣
今度はなんとなく、そう言われるとわかった。
だけど私は、答えられなかった。
否定をしたら、嘘になる。
だけど肯定は、してはいけないから。
何も言えない私に、�眞呂�んはこうなるのをわかっていたように切り出した。
｢立場とか、年齢とか、考えなくていい。
好きな人を好きになって何が悪い？
自分を恥じるな。迷うな。
好きになって許されない恋なんてないよ。
大丈夫、、、。｣
そう優しく私の頭を撫でてくれるその手は、私を勇気づけてくれるんだ。
『ありがとう、�眞呂�ん。
...私、北斗くんが好き。』
｢そっか、｣
頑張れよ と私の頭をポンポンとして微笑めば、彼はまた来た道を帰って行った。
ありがとう
そう小さく�眞呂�んの背中を消した夜道に呟けば吸い込まれるように静まった。
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作者名：Yuga | 作成日時：2019年6月23日 19時
