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｢なんだよガキは引っ込んでろ｣
隣の男の人が北斗くんに向かってそう言った瞬間、
｢ガキで悪かったな！｣
唐突にそう叫んだ北斗くんに嫌な予感がした。
『ダメ！殴っちゃだめ！！』
咄嗟にそう叫ぶ私の声は北斗くんには届かなかった。
北斗くんはめいいっぱい腕を振りかざして、男の人を殴ったんだ。
気がついたら男たちは羽交い締めにして次々と北斗くんを傷つける。
とりあえず助けを呼ぼうと携帯を開くけれど、
暴力を仕掛けたのは北斗くんだ。
このまま警察に電話すれば北斗くんが加害者になる。
どうしたらいいのか分からなくて頭が真っ白になる。
｢なにしてんだー！警察呼ぶぞ！！！！｣
混乱した私の頭に、はたまた聞き覚えのある声が響けば、男達はそそくさと逃げていった。
息を切らして走ってきたのは�眞呂�んで、安心してその場に座り込みそうになる。
�眞呂�んは近くにいた私を支えてくれたけれど、
私は北斗くんが心配で少しふらつきながらも彼のそばに行く。
殴られて口の中が切れた北斗くんは痛そうに顔をゆがめていた。
『北斗くん.....ごめんね、ごめんね......』
何も出来なかった私は情けなくて、北斗くんに謝るしかなくて
｢ねぇ、Aちゃん...俺、アイツらにガキって言われちゃったや、、、、
オレってやっぱり、
...ガキなのかなあ？｣
私の言葉を遮って吐き出すように零した言葉に、
私は何も答えられなかった。
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作者名：Yuga | 作成日時：2019年6月23日 19時
