検索窓
今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:48,581 hit
小｜中｜大

９ ページ9

◎紐倉side





病室で眠る彼女



力なく眠るその姿は

まるで一生の眠りについたようだった




“３０歳まで”


日常に慣れて 危うく忘れかけていたが

彼女にはタイムリミットがあった





おそらく マーダーウイルスは

熱を感じると威力を増してしまう



近頃 猛暑が続いていたので

冬の間 眠っていたウイルスの症状が

一気に放たれたのだろう




もし何度も繰り返せば

植物人間にもなりかねる



歩いたり走ったりはもちろん

食べたり笑ったりもできなくなる



体の中に感情が閉ざされるのだ






僕はただ １つも動かない彼女の手を

握り続けることしかできなかった

１０→←８



→ 目次へ｜作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って！｜面白い！→ )

点数: 9.8/10 (76 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
335人がお気に入り
アイコン この作者の作品を全表示｜ お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名：たいやき | 作成日時：2019年5月13日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。