苦い毒を。 (ページ9)

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『 A 、ほんまに結婚するん？』

… なんてこと聞いてんねん俺、

A黙ったままやし。

「 …するよ？」

重々しい空気の中 Aがそう言うから、

そっかとしか呟けなくて、その後すぐ駿佑が戻ってきた。

Aはもう俺の事なんて

何とも思ってへんやろうな、

Aと別れるって一方的に決めた時

結構酷かったの、忘れてへんし

俺の親の身辺調査。

Aの過去、

Aと2人で生きていられるなら親なんてと思ってたけど

そう簡単にはいかないもんやなあ、って

そんな御託並べてもきっとAは戻って来ない

駿佑と一緒になったほうが幸せになれる。

そう思わんと俺がもう無理や、

嫌いにさせてよ、A 。

好きな儘終わって好きな儘またこうして出会ってしまって

好きな人を嫌いになるってむずすぎる。

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恭平に結婚するん？って聞かれて、考えたけど

今更駿佑を手放す事なんか出来ない。

あのどん底から抜け出せたのは紛れもなく

駿佑のおかげだから。

だって恭平はその時に居なかったじゃない。

するよ、と言ってそっかしか言われないなら

なんでそんな事聞くの？って思ったし

駿佑が戻ってきて、カフェを後にして

恭平が用事あるからこの辺で、って私達に背を向ける

すると駿佑が

「 A、今日俺ん家こうへん… ？」

ああ、私は今日この人に抱かれるんだろう。

「ええよ、実家寄ってからでも平気？」

そう告げると、やったあって笑う駿佑。

もう恭平になんて会わない。

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