苦い毒を。 (ページ15)

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職務終えて、実家で過ごしていると

見慣れているけど無登録の番号から着信。

「 …恭平？」

何を、今更 …

出るのに躊躇っていると、着信は途絶える。

けどすぐまた、掛かってきて

シラを切らした私は

「 …なんですか？執拗いんだけど」

「 Aやっとでた… 、執拗いてなんやねん」

「執拗いやんか、何回も何回も … 何？」

会いたくない声も聞きたくない

全て彼から、奪われそうになって怖いから

出来るだけ距離を置きたいのに。

「 … 俺等が別れたんは駿佑のせいかもしれん」

「 …は？」

夢の中の貴方もそう言っていた。

「どういう、事 …？」

「なあ、A… 今から会って話せん？」

時計を見るともう22時近くだった。

駿佑からの連絡は 19時で止まっている。

3年前からの謎が解けるなら、私 …

「 … 会われへんよ、会ってどないするん？そんな、別れたのが駿佑のせいって言っとっても、私 …、」

「会ってくれ、頼む。俺また後悔せなあかんやん」

そんな事一方的に、本当に狡い。

「 … どこ向かえばええん？」

「 Aんち近くに公園あったよな、着いたら連絡する」

渋々承諾した。

駿佑のせいってなんでそんな悲しい事を言うのか

私はまだ分かってない。

… 仮にそうだとしても、この先どうすればええの？

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車に乗り、Aんち近くの公園へと急ぐ。

近くのパーキングへ停め、連絡を試みると

「あれ？恭平やん、どないしたん？」

って、後ろから。

「駿佑、」

… 予想通りだけど、聞いてへん、

「どないしたん？こんな所で。」

いつもならニコニコしてる駿佑が

なんっも、笑ってへん。

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