連行 ページ6
篠崎side
孤児院にある自室で作業をしていると、突然
「やぁー!A!お迎えに上がったよー。」
まさかの五条悟がいた。
「悟!お前なんでここにいんの。俺は休むって言ったはずだぞ。」
「いやー、ちょっと面白そうなことが起こりそうなんだよね。あと、力借りたくてさ。っていうか、なんで僕が責められてるわけ!?確実に悪いのそっちでしょ!?急に休むなんて言って!」
「しーらね。」
「とりあえず、いいから来てもらうよ。」
「ちょっ!?」
そう言ってあいつは俺を無理やり引っ張り、術式を使ったのだろう。目を開けるとそこは学校の屋上だった。
「今、どういう状況?」
「なっ!五条先生と篠崎先生!?どうしてここに」
「やっほー。」
「来る気無かったんだけどさ。さすがに特級呪物が行方不明だと上が五月蝿くてね。観光がてら馳せ参じたわけ。」
「オマエ、来る気なかったのかよ。俺は余計いらねえじゃねえかよ。」
「篠崎先生は休暇なんじゃ?」
「今、こいつに強制連行されたんだわ。」
「で、見つかった?」
「…………」
「あのー、俺それ食べちゃった。」
しばらくの沈黙。絞り出すように悟が言う。
「…………………………まじ?」
「「まじ」」
「はぁー。オマエの面白そうなことってこれかよ。」
「いんや、想定外。」
「げっ、まじかよ。」
「んー。」
「どうだ?悟。」
「ははっほんとだ混じってるよ」
「体に異常とかないか?」
確認のため俺も聞いておく。
「特に」
「宿儺と変われるかい?」
「スクナ?」
「君が食べた呪いのことだよ」
そう言ってフォローする。
「あぁ、うん。多分できるけど」
「じゃあ、10秒だ。10秒経ったら戻っておいで」
「悟、お前なにいってんだ。まさか戦うとか言わないよな?」
「そのまさかさ。大丈夫、僕最強だから。」
そう言ってニヤリとしたあいつは、喜久福という仙台名物を俺に渡す。
「後ろ!」
と恵が叫ぶ。
宿儺が悟の後ろに飛びかかる。あいつはいとも簡単に攻撃を避け、
「生徒と同僚の前なんでね、カッコつけさせてもらうよ」
そう言うと宿儺の顔面を殴った。
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作者名:高菜明太子 | 作成日時:2022年9月17日 21時