味覚 ページ38
「ん〜〜〜〜！！なにこれ！？シラガ！もっとちょうだい！！」
「あぁん！？この髪はシラガじゃねえ！お前もAもなんで俺だけそんな呼び方なんだよ！？」
「だって、人間のくせに神である僕とほぼ同等の力を持ってるなんて、気に食わないに決まってるでしょ？どうやったらそんな人間が生まれるのか知りたいぐらいだよ。」
「そんなもん五条悟だからっていう以外に理由いんのかよ」
「はぁ…、もういいや。それにしても、本当に稀有な魂が集まってるよね。そこの前髪男も変に歪んだ魂だし」
「歪んでるってどういうことだよ」
「不安定ってこと。あんまり干渉するのも良くないから、ここまでしか言えない。ねね！そんなことよりさ、もっとチョコちょうだいよ！代価としてその袋の中身が欲しいな！」
「袋ってまさか…」
「そう！チョコシュークリームってやつ！僕は祝福を授けた人物に憑依することでしか味覚を感じれないから、人間がチョコというこんなに美味しいものを作れるようになっていたなんて驚いたよ！」
(えーーーーーーーーーーーーーー、まじかよ！？期間限定の有名高級チョコ店との初コラボ商品だぞ！？売り切れ続出で入手困難なやつだから色んなコンビニ回ってやっと見つけたっていうのに…)
「もしかして渡せないの？じゃあ、チョコシューが無理ならそこの前髪男と家入硝子を渡してくれれば良いよ。もし僕もシラガの立場なら、チョコシュー渡すより、人間2人くらい全然渡すし。」
「増えてんじゃねえか！」
「チョコシューと比べたら、まだまだ価値は低いでしょ？これでも譲歩してるんだよ？」
(煽りとかじゃなく、こいつ純粋な気持ちで言ってんのか…。全く話が噛みあわねぇ…)
「仕方ないね…。今回は人間2人の魂を代価にもらうことにするよ…」
「ちょぉっと待ったぁぁぁあ！」
「なに？これ以上の譲歩は無理だよ？」
「チ コ ュー や 」
「え？もうちょっと大きな声で言ってくれる？」
「だから、チョコシューをやるって言ってんだよ!」
「ほんと！？ありがとシラガ！」
「シラガって呼ぶな！」
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作者名：高菜明太子 | 作成日時：2022年9月17日 21時
