後日談 ページ8
「町に降りたのは何時振りかしら…」
「姉さん、早く行こうよ。日がくれちゃうよ」
「そうね、行きましょう」
歩き出した累の手を握り、隣を進む
店の品を見ながら歩いていると、一つの店の前でわたしの足が止まる
「姉さん、どうしたの?」
「いや、とても綺麗なかんざしだな、と。」
わたしが目を奪われたのは美しい赤と白の蝶のかんざし
赤と白の蝶だなんて、珍しいなと思ったのだ
「ふーん、見る?」
「そうするわ。」
累の気遣いに感謝しながらそっとかんざしを手に取る
「おお、嬢ちゃん、いい目を持ってるね。それは遠いとこの職人が作った他にない、1つだけのかんざしなんだよ。別嬪さんだし、きっと似合うよ。まけておこうか?」
「ありがとうございます。では、これと、そこのおはじきをいくつかお願いします。」
「あいよ。まいどあり〜!」
札の切られたかんざしとわざわざ小さめの巾着に詰めてくれたおはじきを持って累のもとへ急ぐ
「累、待っていてくれてありがとう。これはあなたに。姉からの贈り物よ」
「ありがとう、姉さん。おはじきだ…!」
「帰ってから一緒にやりましょうね。」
そのあとも着物を見たり、食事をとったりして山に帰った
累もおはじきを気に入ったらしく、それからよくおはじき遊びに誘われることになったのはまたあとの話
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わらび@修行中(プロフ) - AYAさん» コメントありがとうございます!遊郭編ですか…前向きに考えてみます~! (2021年10月7日 17時) (レス) @page7 id: 282917b86f (このIDを非表示/違反報告)
AYA - 凄く面白かったです! 遊郭編も描いて欲しいです! (2021年10月6日 18時) (レス) @page9 id: 23da1d9ffa (このIDを非表示/違反報告)
わらび@修行中(プロフ) - 莉亜さん» わぁ~!ありがとうございます!!書きます!!全力で書かせていただきます!! (2020年11月15日 21時) (レス) id: 282917b86f (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - 完結おめでとうございます!この後の後日編?みたいな感じ見てみたいです!もしよろしければお願いします (2020年11月15日 19時) (レス) id: f021d660fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わらび | 作成日時:2020年10月29日 19時