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「成瀬さーん、先輩呼んでるよー」
次の休み時間、あまり話したことのない女の子に言われて行ってみるとスガさんがいた。
「スガさん！！？なんで...」
「ちょっとAいい？」
真剣な顔で腕を引っ張られて人気のない廊下まで来た。
「あのさ、俺、彼女いないよ？」
「え？」
「だから、彼女いないんだって。」
「ちょっと待ってください。あの噂なんですか？」
すごく困惑してスガさんが知るはずも無いことを聞いてしまった。
「そんな噂なんて信用しちゃだめだべ」
「はぁ。」
今はびっくりしすぎて何も言えなかったけど、とても嬉しかった。
「それに毎日ああやって言われるの嬉しいんだからな？」
そう言って頭をなでてくれた。
友達のも嬉しいけど、スガさんはもっと嬉しい。
いつものように顔が緩んでしまっていたと思う。
「っ...ちょっとまって」
そう言って突然撫でるのをやめて下を向いたスガさんの耳は赤かった。
「スガさん！！？」
落ち着いたらしいスガさんは私をまっすぐ見て
「だからさ...俺もAの事好きだよ。」
その笑顔がとっても眩しくて、そしてとても恥ずかしくて、今度は私が下を向いた。
「いつもあんなに言ってくるAでも照れるんだね」
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作者名：こコこコ x他1人 | 作成日時：2017年4月8日 17時
