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『ほおずき…』
「ほっおっずっきっさまあ〜!!」
『うぐっ…』
ー
『ほお…』
「んもう!鬼灯様ったらあ!」
『っ……』
ー
『ほ、』
「そんなに照れないでくださいよおっ」
『……』
もう…嫌…
もう…嫌だ…
無理…
「んもう〜私と付き合いたいって?え〜困っちゃうなあ〜」
「……」
私の目の前にはピンクのフリフリを着たあの…
何だっけ…名前…
えっと…
「アメノわあ〜もうちょっとハイスペックなあ〜って言っても鬼灯様もめちゃめちゃ良いんだけどお〜はい写メ〜」
そうそう、アメノとかいう人だった。
鬼灯様の仕事場でウロチョロしてぐるぐる回ってカシャカシャと写真を撮りまくるあの人。
何か必要な書類を届けに来たとかで朝からずっと居座っているのだ。
おかげでまた…
「鬼灯さまあ〜お隣、失礼していいですかあ?」
『……』
「鬼灯様ってばあ〜」
『……』
少しも鬼灯様に近づけない…
朝、挨拶をしただけ…
もうお昼なのに…
隙を見つけて近づく事なんて…
「ねえってばあ〜何で無視するんですかあ?」
隙なんてない。
だってあの人…
「……アメノさん、近いです」
「うふふ、やーっと反応してくれたあ」
鬼灯様との距離数センチ。
触れるか触れないかの所を保っているのだ。
鬼灯様も鬼灯様で特に怒る事もないし…
まああの人は嫌がれば嫌がるほど煽ってくるって言うし…
だから無視してるんだろうけど。
だけどあの女…
「ぷぷぷ」
なんて笑いながらチラチラこっち見てくるんだよね。
あれ絶対私の反応見て楽しんでるでしょ。
私の気持ち知っててやってるでしょ。
さすが嫌な女、ムカつく女。この野郎。
ここで口出せばあの人の思うつぼだから黙ってこんな部屋の隅で鬼灯様を見てるんだけど…
腹立つのには変わらない。
っていうか鬼灯様の邪魔するなよ。
今お前の為に書類やってんだから。
邪魔な奴は帰っとけ。
私?私はもちろん邪魔なんてしないよ?
真剣に黙々と作業をする鬼灯様も大好きだから大人しく待っているし邪魔にならないように鬼灯様のお手伝いもしてるし。
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みぃーこ - 凄く、よかったです!鬼灯が裏では夢ちゃんの事愛してた、、!ヤンデレ出たらもう最高、、(性癖ですごめんなさい、、 (11月9日 16時) (レス) @page27 id: d99dd44019 (このIDを非表示/違反報告)
マジ - マジでとっってもキュンキュンです! (9月27日 22時) (レス) @page27 id: 2ded5cc478 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - とても面白かったです‼️ (8月9日 2時) (レス) @page27 id: 2cd608cf26 (このIDを非表示/違反報告)
tenp_555(プロフ) - 心臓が危ない……書いてくれてありがとうございます! (7月16日 10時) (レス) id: 8d249629d3 (このIDを非表示/違反報告)
Nami - 夢主が薬で白澤さん好きになって鬼灯さんを威嚇したとき、鬼灯さん内心焦ってたりとかしてたりして…?☺️ (7月9日 19時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2020年11月6日 21時