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『…そっか、そうだよね、』
爆豪の言う通り。自分から抜け出したいと本気でそう思わなければ絶対また同じ事になる。きっと。
助けを、求めてない奴、か。
そっか…
手に持っているカップと一緒に膝の上にソレを乗せて、俯く。
私は、どうしたい？
私はあの時爆豪に、期待していた。
助けてくれるのかな、なんて。
他人任せに、私が言わなくても、爆豪はきっと気付いてくれて助けてくれるかもしれないと。
自分の事なのに。
自分で決めなきゃいけない。
口に出さなきゃ伝わらないのに。
私はギュッとカップを握る手に力を込め、無意識のうちに下唇を噛む。
…こんな自分が、何だか恥ずかしい。
爆豪は、こんな私を見てどう思ったかな。
あの時、チャンスをくれた爆豪を振り払って
シュウに怯えてついて行った私を。
こんな、傷だらけなのに何も言わない私を。
……幻滅とか、嫌われてしまっていたらそれはさすがに嫌だなあ。
そんな事を考えていれば「なぁ、」という短い声が聞こえたそのすぐ後。私が顔を上げる前にその言葉は聞こえた。
「テメェが一言、言えばいつだって助けてやる。絶対だ。…絶対助けてやる。分かったか」
爆豪の、真っ直ぐな言葉。
それが聞こえた瞬間、私は勢い良く顔を上げて横に座っている彼を見た。
『っ…、』
爆豪はそんな私を見て、一瞬目を見開けば。
「何つー顔してんだよ」
とフッと鼻で笑った。
『っ、』
私が、言えば助けてくれる…
そんな確証も何もない言葉。
そんな言葉でも、今まで考えていた事がどうでも良くなるくらい。心がすごく、すごく軽くなった気がした。
その言葉一つで、救われた気がした。
その言葉だけで、良かった。
その言葉を胸の奥底に大切にしまう。
『ばくごう、』
「…あぁ」
『っ、』
相当な酷い顔をしているらしい私に呆れた顔をする爆豪に、私は無理矢理口角を上げて、笑って頷いて見せた。
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まあり(プロフ) - レイさん» 鬼灯様の方も読んでくださっていたのですか！いやぁぁ、嬉しいお言葉ばかり…お気に入りだなんて嬉しすぎます！読んでくださりありがとうございました！よろしければ今後ともよろしくお願いします！ (2020年11月19日 21時) (
レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 私は普段超長編の作品を好んで読んでいるため、作者さんの作品は少し短く感じてしまいましたが、どちらもこれから何度か読み返しにくるだろうな、と思うくらいお気に入りの作品になりました!いつか続きが見れることを少しだけ期待して…笑 これからも頑張ってください！ (2020年11月19日 20時) (レス) id: 6aeabccc62 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 一気読みしてしまいました…!!鬼灯様の方を先に見つけ読んだのですが、どちらの作品も物語の続きのような、ストーリーの一部を見ているような気持ちでした！(続きます) (2020年11月19日 20時) (レス) id: 6aeabccc62 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 桜さん» わーっ！嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年11月8日 19時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
桜 - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！ (2020年11月8日 15時) (レス) id: a3e07da17b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2020年11月3日 21時
