角名は自称純情ピュアボーイ【角名倫太郎】

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うわ、角名がメロンパン食べてる。そしてココア。可愛くない？私なんかカツサンドだよ。この3人の中で1番可愛くないかもしれない。唯一女の子っぽいところと言えばこの2人より髪の毛が長い事くらいだし？


…まあ、いいさ。別にいつかこんな私でも好きになってくれる人が現れるかもしれな……



「じゃあもう諦めて俺の彼女になる？」


『は？』


「そんな眉間に皺寄せないでよ」


『お断りさせていただきますし、流れ的に何かそれは違くない？』



隣から聞こえてきたいきなりの爆弾発言に思わず口に含んだミルクティーを治くんにぶっかける所をグッと堪えた私は偉い。


それより角名くん。急に何を言い出したんだ。

ついこの前私が嘘で告白した事をまだ根に持っているのか！？そうなの？そうだよね？



『角名ってばまだ拗ねてるの？大人になりなさいよ』



フッと、まるで全て見透かしてますよーみたいな顔をしてヒラヒラと手を振る私。ちょっと大人っぽくなかった？私。なんて自分に酔っていれば。



「……んー、まぁ、本気なんだけどなぁ」



なんて。


次はそんな声が聞こえてきたからすごいスピードでグリンっとそちらへ向くが、角名はもう立ち上がっていて、「ちょっとトイレ」と背中を向けて教室のドアへと向かって行く。



『ーっは！？嘘！？本当！？角名！？』



バンッと机を両手で叩きながら思いっきり立ち上がる。治くんはそんな私達のやりとりをモグモグしながら眺めているだけ。まるで映画鑑賞でもしているかのように。



『ちょっと言い逃げ！？すーーー、』



角名、と。彼の名前を呼び終わる前に。チラリとこちらに振り返った角名は口の端をゆるりと上げると。









「悩み悩んで俺でいっぱいになればいいよ」



と私の言葉を遮って、教室から出て行った。









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