反則爆豪くん ページ6
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「ーーーーは、ーーーーで、」
授業中。先生の呪文のような説明を聞き流しながらぼーっと窓の外を見る。あ、体育かな。どこのクラスだろう…なんてふと視線を移動させた時。
目に止まったのは見覚えのあるクリーム色のツンツン頭。……爆豪くんだ。
いつもの制服姿とは違い、今は体操服。
爆豪くんって、第一印象は多分誰が見ても悪そうだけど。話してみるとそうでもないし、誰かが言ってたみたいに顔も整ってる。背丈も平均で、ちょうどいい筋肉質な体は多分何を着ても似合うだろう。体操服、普通にかっこいい。似合ってる。
あ、上鳴くんと瀬呂くんに肩組まれてる。仲良いなぁ………って思ったら、キレた。
何やら目を釣り上げて怒っている様子の爆豪くんに対して、慣れたように怯む事もなくヘラヘラと笑う二人。…恐るべしヒーロー科。怖いもの知らず…すごい。
声までは聞こえないけど何だか、すごく楽しそうだなぁ…
……もし、同じクラスだったら、なんて考えた事もなくはない。同じクラスだったらもっと話せてたかもしれない、体育の授業も、友達とのやり取りも、笑いながら見ていたかもしれない。
……なんてね。そもそもヒーロー科には入れないだろうし、憧れてもいないからそんな事はないんだろうけど。
頬杖をつきながらそんな事ばかり考えていて先生の話なんて聞いちゃいない。
授業暇だなあ…私も爆豪くんとお話ししたい。こっちに気付いたりしないかな……それはないか。あんなに遠いんだから。
と、未だにキレてる様子の爆豪くんを眺めていれば。
『……？』
不意に。赤い瞳がこちらを向いた気がした。
一瞬だったし、私に気付く確率なんてほぼ無いんだけど。こっち向かないかなと考えていた矢先だったから、もしかしたらって無駄に心臓が飛び跳ねた。
『……、』
やっぱり、気のせいか。すぐにそっぽを向かれて一瞬でも思い上がった自分が恥ずかしくなる。
なーんだ、つまんない。と、前に向き直そうとした時だった。
『……ぇ、』
思わず声が漏れてしまった。幸い、先生にも、誰にもこの声は届かなかったけれど。
今のは、反則…だ。
だって、確かに、今…
『…っ、』
こちらに背中を向けた爆豪くんの右手が上がったと思ったら、その手は宙を舞い、ヒラヒラと手を振ったように見えた。
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まあり(プロフ) - ｒｉｓａさん» わーっ！！嬉しいお言葉！！ありがとうございます〜！！ぜひぜひ楽しんでってください！ (2022年8月17日 20時) (
レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
ｒｉｓａ - まありさんの作品ハマりました！気がついたらずっと見てて時間があっという間に過ぎたという感じでした。最新の作品じっくり拝見しますね (2022年8月17日 12時) (レス) @page41 id: 5efa103072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2021年10月4日 13時
