図書室 ページ20
ー
「どこ行くんだよ」
『え、あ、図書室に本を返しに行こうと思って、』
昼休みは爆豪くんといるので、時間がなくて放課後に図書室へ行こうと廊下を歩いていると反対側から歩いて来る爆豪くんとばったり。…逃げようとしたけれどそんな事は許してくれるはずのない爆豪くんは速攻私を捕まえるとそう聞いてきた。
『だから、その、手…』
離して、という意味を込めて掴まれた腕を見れば、爆豪くんはそんな私の思いなんて無視して私の手に乗っかっていた本を取り上げるとスタスタと歩いて行ってしまう。手を、握ったまま。
一緒に、行ってくれるのかな…
『あ、ありがとう、』
「別に」
素っ気ない返事。…だけど、もう爆豪くんの優しさを知っているからそうとは思わない。
『爆豪くんって本読んだりするの？』
「普通」
『そっか』
真っ直ぐに見据えたまま、こちらをチラリとも見ず歩く爆豪くん。けれどその歩幅は決して大きくなくて、スピードも速くなくて。ああ、私に合わせてくれてるんだな、なんて思って、笑みを溢した。
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 233人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まあり(プロフ) - ｒｉｓａさん» わーっ！！嬉しいお言葉！！ありがとうございます〜！！ぜひぜひ楽しんでってください！ (2022年8月17日 20時) (
レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
ｒｉｓａ - まありさんの作品ハマりました！気がついたらずっと見てて時間があっという間に過ぎたという感じでした。最新の作品じっくり拝見しますね (2022年8月17日 12時) (レス) @page41 id: 5efa103072 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まあり
| 作成日時：2021年10月4日 13時
