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「んな大きい声出さなくたって聞こえてるっつーの」
『へ、あ、ごめんなさい、』
無意識だった。
急に恥ずかしくなって俯けば、爆豪くんは「別に謝る事でもねェだろ」と言ってくれる。
この前チラッと耳にした。性格は最悪、暴君だ、なんて、確かに言葉遣いは荒いし言い方に棘はあるけど…別にそこまで悪い人でも…
「あ？何見とんだ」
『えっ、ご、ごめんなさい！』
伏せ目がちに見上げた私に、ギンっと効果音が聞こえてきそうなほどの睨みを効かせて私を見下ろす爆豪くん。
悪い人ではなさそうだけど普通に怖かった。
「んじゃ俺は、」
と爆豪くんが踵を返そうとしたその瞬間。
『ーっ、』
ぶわっとすごい強さの風が吹いて。視界を遮るように持ち上がった髪の毛を耳にかける。
するとふと、なぜか動きを止めてこちらを見つめる赤い瞳に気付く。
『え…っと、』
行ったのかと思ったんだけど…
どうしてこちらを見てるのか分からなくて、まだ靡く髪の毛を若干おさえながら首を傾げる。
でも、何だろう。
…少し離れた場所にいるのに近くで見つめられてるみたいに心臓がうるさい。気になってただけのはずなのにどうしてこんなに…
まるで心臓を鷲掴みにされたみたいに、きゅーって。
「ーーーーーろ、」
『へ、ごめんなさい、聞こえなかったのでもう一回、』
爆豪くんの発した言葉が聞き取れなくて、もう一度聞き返す。
「ーーーーーー、」
『……え』
「あ？一回で聞き取れやクソが」
どうしてだろう。そんな事を聞かれたら、それに答えたら、何かが始まってしまいそう。そんな気がした。
「テメェの、名前教えろ」
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まあり(プロフ) - ｒｉｓａさん» わーっ！！嬉しいお言葉！！ありがとうございます〜！！ぜひぜひ楽しんでってください！ (2022年8月17日 20時) (
レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
ｒｉｓａ - まありさんの作品ハマりました！気がついたらずっと見てて時間があっという間に過ぎたという感じでした。最新の作品じっくり拝見しますね (2022年8月17日 12時) (レス) @page41 id: 5efa103072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2021年10月4日 13時
