腹へり ページ41
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「腹減って死にそうやねん！」
『だから何よ？』
「やからそのクッキーくれや！」
『これは治くんにあげるやつなんだってば！』
「たまには俺にくれてもええやろ！あいつやて他の女子からたっくさんもらってんで！？」
『それは言っちゃいけないやつ！傷付いた！私傷付いたから！』
私の手に持っているクッキーを奪おうとする侑と、絶対渡さないと逃げ回る私。
休み時間だから治くんのクラスに行きたいのに、うまく廊下へ出られない。
いや侑がそうさせてるんだけど。
『そもそも侑のお腹の調子なんか知らない！興味ない！侑ならそこら辺の女の子に強請ればもらえるでしょ！』
「下心あるやつのなんかもらっても嫌やねん！怨念こもってそうで嫌やねん！」
『ならそこら辺で餓死しとけ！』
「俺もうクッキーの口になっとんの！」
どんだけこのクッキー欲しいんだよ。
あー何か寝坊して朝ご飯食べてこれなかったとか言ってたっけ。
まあでもそんなの自分が悪いよね！
どうして私が侑なんかに…
「あ、Aちゃんおった」
『治くん！！おはよ！！』
「ん、おはよ」
『んぐぅ、』
眉を下げて、のほほーんとこちらに笑みを向けてくれる治くんに今日も簡単に心臓を持っていかれる。
「何やサム！邪魔すんな！お取り込み中や！」
『あんたが勝手に私の物を奪おうとしてるだけでしょーが！』
「一つくらい、ええやろ！」
『もーやだ！しつこい！』
「あ、おまっ！！」
私はクラスの人を盾にしながら、治くんに目掛けてダッシュ。治くんの所まで辿り着いてしまえばこっちのものだ！
『治くん治くん、匿ってー！』
そう言って、急いで治くんの後ろへと回る。
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まあり(プロフ) - ♪神夜さん» わーっっ！！！お褒めの言葉ありがとうございます！そしてコメも！嬉しいです！これからもぜひよろしくお願いします！ (2021年6月19日 20時) (
レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
♪神夜(プロフ) - とても面白いです。読んでいて明るくなる、好きな小説です。これからも更新頑張ってください！ (2021年6月19日 19時) (レス) id: 3e91c9a35c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2021年6月9日 21時
