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「優しくすんで?」
『んがっ…!?な、何そのセリフ!!どこで覚えてきたの!!まさか侑!?侑なの!?おいあつー、っいた!!』
「何やねん、気安く人の名前叫ぶな」
ほいこれ教科書、と私を叩いたであろうその教科書を治くんへ渡す侑。
「ドッジボールやらへんの?」
『…っ、』
まだ言うか治くん…!
それに何その子犬みたいな目は!!
確信犯でも許すよ!!許すけども!!
『ある程度はスポーツ出来るけど結構ドジするから無理なんだって!!』
今までだって、体育祭や、それこそ球技大会。色んな場面で私は駆り出されてきた。
だけどその度…
『……一番やっちゃいけない所で、ミスするんだよ私、』
それはもう呪われてるんじゃないかと思うくらいに。
それで勝てる勝負はいくらでもあった。
だから私はもう変に出しゃばるのはやめようと決めたのだ!
「あー俺に追いかけられても逃げ切れる足の速さなのに何もない所で転けてたもんな」
あーそうそう。ついこの前も。
何かをして侑の怒りを買って、逃げ出した時。治くんに追いかけられた時のように何もない所で盛大に転けた。その時は体操服だったし、治くんとの時よりも走りやすかったはずなんだけど。
『そうそう、私のドジさ加減なめないほうがいいんだよ、痛い目見るから』
だけどその数日後。
『くううううっ!!可愛い!!これ可愛い!!ありがとう!!』
「まだまだあるで、これは勝ったらあげるから!」
『分かった!!絶対勝つ!!』
私の手には数枚の治くんの写真。
制服姿。寝ている姿。部活中。スナくんと談笑している所。
まんまとクラスの子達の策略にハマった私は、二種目に出る事になった。
侑に「ちょろ」なんて言われたのは無視した。
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まあり(プロフ) - ♪神夜さん» わーっっ!!!お褒めの言葉ありがとうございます!そしてコメも!嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いします! (2021年6月19日 20時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
♪神夜(プロフ) - とても面白いです。読んでいて明るくなる、好きな小説です。これからも更新頑張ってください! (2021年6月19日 19時) (レス) id: 3e91c9a35c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2021年6月9日 21時