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『ははへ！！』
「ーーーで、体育館は、」
『ははへ！！』
「ーーー今日は、」
……そうか。無視するんだな？
それなら分かった。私もそれに応えてやる。
後悔しても知らないからな。
『……、』
私は暴れるのをやめて、私の頬を握り潰そうとする悪魔を睨みつける。やってやる。
そして。
『んがっ！！！』
「いっっった！！！何すんねん！！！」
その手に、噛み付いてやった。
人差し指と、親指の間の所。
まあ、セッターとかやってるらしいし支障が出ない程度には力加減はしたつもり。
そして自由になった私は一気に侑から逃げるように距離をとって、治くんの後ろへと隠れる。
「なっっにすんねん！出てこいや！A！」
『痛いって言ってるのに離さないからじゃんか！お前いい加減自分の力把握しろ！マジで痛いから！！金髪クソゴリラ！！侑嫌い！！どっか行け！！』
ちなみに、侑の顔は見てない。完全に治くんの広い背中に隠れているから。あ、良い匂いする。同じ家に住んでるはずなのに侑とはまた少し違う匂い。
スナくんの笑い声が聞こえ、今度は侑が吠えているのも聞こえる。知らないもんね。先にやってきたの侑だし。
座ってる治くんの後ろでしゃがめば完全に侑は見えず。安心感やばい。
このまま抱きついてしまいたい衝動に駆られるがグッと抑えていると。
「ツム喧しいわ！」
聞こえたのは治くんの声。
そーだそーだもっと言ってやれ！
「あぁ！？何やとサム！！後ろに隠してる奴差し出せぇ！！」
「差し出すわけあるか！」
えっ…治くん好き…
「Aちゃんの言う通りやで！ちょっとは力加減してみい！だから嫌い言われんねん！ほんでそれにちょっと傷付いたやろ？ツム」
『え？』
侑が？あの、侑が？
「っっっはぁ！？誰があんな奴の言う事なんかいちいち気にするか！！……A！お前何をサムの腕の下からこっちニヤニヤして見てんねん！！」
すごい剣幕でこちらを指さす侑に、私は出していた顔をヒュッとしまう。
あれはやばい。すごく怒ってる。もう治くんのここから出て行けない。クラスに戻れない無理。
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まあり(プロフ) - ♪神夜さん» わーっっ！！！お褒めの言葉ありがとうございます！そしてコメも！嬉しいです！これからもぜひよろしくお願いします！ (2021年6月19日 20時) (
レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
♪神夜(プロフ) - とても面白いです。読んでいて明るくなる、好きな小説です。これからも更新頑張ってください！ (2021年6月19日 19時) (レス) id: 3e91c9a35c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2021年6月9日 21時
