番外編3 ページ36
ー
「マジ誰だよー俺の置き傘パクった奴ー！！」
『やばいですねこれ！』
「やばいよ！あと少しだから頑張って！」
ザァーという雨音と、パシャパシャと水面を叩く音。
それと雨音で掻き消されそうだからといつもより大きい互いの声。
今日は月曜日。
帰り道、花巻先輩と新しく出来たカフェに行く予定だったのに…
学校から出て数メートル歩いた所で、急に降ってきた雨。
ちらほら見えるのは私達と同じように走ってる人、雨宿りしている人。
天気予報では雨なんて言ってなかったのに。
「はいそこ曲がって！」
『はいっ、』
花巻先輩が貸してくれたジャージを頭に被っているけどこんな大雨に耐えれるはずもなくて。もうびしょびしょ。
「とうちゃーく！待ってね鍵開けるから」
雨が降り始めて、互いに顔を見合わせた時。
花巻先輩が自分の家が近いからと、そこまで走る事になって。
やっと辿り着いた玄関の屋根の下に入る。
夏が過ぎてもう秋なのに、こんなに濡れたら流石に寒い。
「ほい、入って入って〜」
『お、お邪魔します』
「おう、誰もいないからかしこまらなくていーよ」
『あ、はい』
「Aちゃんこっちこっち」
花巻先輩が家の中へ入ってそれを見ていれば廊下の突き当りのドアから手招きをされる。
えっと、靴下も濡れてるし靴下脱いで…
「はい、これタオルね。濡れた服はこれで乾燥かけて。着替えはここ置いとくから、あったまってきて」
急いで後を追えばそこはお風呂場で、花巻先輩が手際よく説明してくれる。
『へ、あ、いいんですか？』
「え？うん。風邪ひいちゃうでしょ」
当然でしょとでも言うように、花巻先輩がそう言うものだからこれが年上の気遣い…と心のノートにメモをした。
ー
『花巻先輩、服ありがとうございます…、』
お風呂で温まった私は、花巻先輩が用意しておいてくれた服に着替えてリビングにいた花巻先輩に頭を下げた。
下着は雨に濡れずに無事で良かった…
「おー…ってやっぱデカすぎるかあ」
『一応引きずらないようにズボンの裾は折ったんですけど…』
公園でジャージを貸してくれた時と同じ、やっぱり花巻先輩の服だと大きすぎるみたいで。
上下グレーのスエットはもはやズボン履かなくてもいいくらいに上の丈も長い。
「んー…まあ、それはそれですげぇ良い感じ」
でも、花巻先輩が喜んでくれてるみたいだから良しとする。
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まあり(プロフ) - 黒瀬将哲さん» ちゃん付け！確かにそんなイメージあります！気にいっていただけたみたいで良かったです…！こちらこそ見つけてくださりありがとうございました（ ; ; ）！ (2022年4月4日 21時) (
レス) @page50 id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬将哲(プロフ) - マジでヤバかったです！もち、良い意味で！貴大くんがもうかっこよすぎて、所々深呼吸してました笑あと、めっちゃ共感したところなんですけど、貴大くんは「○○ちゃん」って呼んでますよね、絶対！本当に本当に尊くて最高なお話でした！！ありがとうございました！！ (2022年4月4日 17時) (レス) @page50 id: 255371873d (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 冬桜さん» わーっ！！！解釈違いが起こらなくて良かったです…！こちらこそ読んでくださり、嬉しいコメントまでありがとうございます（ ; ; ）！ (2022年2月24日 21時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 女主が攻めたりって今まであんまりなかったので嬉しいです！！可愛いマッキーが解釈一致すぎて…！！！！ありがとうございますありがとうございますありがとうございます (2022年2月24日 16時) (レス) @page50 id: e2ae2aafdb (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - しおきゃらめるぱふぇさん» ううう、嬉しいです…（ ; ; ）ありがとうございます！ (2021年8月3日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2021年5月31日 18時
