番外編1 ページ16
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『赤葦さん、』
「何ですかAさん」
『手、繋いでくれませんか』
赤葦の部活が終わるのを待って、赤葦の隣を歩いていると手が寂しくて。
そう言えば「はい、いいですよ」って優しく笑うと私の手に赤葦の手を重ねて指を絡める赤葦。
『手、大きいね』
「まあ、Aと比べたらね」
『なぬ、馬鹿にしてるのかお主』
「してないよ、女の子ってそんなもんでしょ?」
『……何だよーう、女の子の手の大きさ知ってるってのかこの野郎』
にぎにぎと、自分の指を開いたり閉じたりして赤葦の手を握っていればほんの少しだけ赤葦の指に力が入る。
「うーん、知ってるって言っても一人だよ」
『…それは元カノの人数ですか。さりげなくカミングアウトですか』
「なあに、やきもち?」
クスリと悪戯っぽく笑う赤葦を横目で見て、ふいっと目を逸らして口を尖らす。
別に聞いてないのに、言うなよ馬鹿。
いつかは気になるだろうけど、今はまだいいのに!
「ごめんって、後で知って何かあるより今知っといてもらった方がいいと思って」
エスパーかよ!
ほんっと赤葦怖い!!さすが普段から木兎さんの相手してるだけある!!
『何かって何があるのよ』
「んー分からないけど。よくあるじゃん、少女漫画的なトラブル」
『え、赤葦って少女漫画読むの?』
「興味ないけどマネージャーに聞かされる」
『あーそういう事ね』と納得していれば、なぜか感じる隣からの視線にはてなを浮かべる。
『…何?』
「いや、Aはどうなのかなって」
『何が?少女漫画読むのかって?』
「ううん、元カレ」
『あー…、』
赤葦とこんな話したことないから少し困るなあ。別に言いたくないわけじゃないし、隠すものなんて何もないんだけど…
『赤葦も知ってるあの元カレ』
「だけ?」
『……』
「…何?」
いやいやそんな怖い顔しなくても!
口を閉じた私に「言えよ」みたいな顔してくる赤葦。
『中学の時に一人』
「…へぇ」
『でも一ヶ月もしないうちに別れたよ?だからあんまり、』
言葉の途中で、私の手をぎゅっと握った赤葦の手に少し驚いてそちらを見れば。
『えと、赤葦?』
見るからにムッス〜としている赤葦クン。
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まあり(プロフ) - 妃奈さん» 最後までお付き合いくださり本当にありがとうございましたぁぁあ…!!あの、コメ等本当の本当に励みになりました!ぜひぜひこれからも楽しんでいただけたら嬉しいです! (2021年6月4日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
妃奈(プロフ) - 完結しましたね(´TωT`)赤葦くんめちゃくちゃ素敵でした…!次の作品も嬉しみにしています!!(´TωT`) (2021年6月4日 6時) (レス) id: ba023e4a89 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 夏雨さん» くっつきましたよおおお!!我慢して頑張って頑張りました赤葦くん!!きっと赤葦くんが幸せにしてくれます!笑 (2021年6月3日 10時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - ハイキュー!!さん» 楽しみにしてくださっているのですか!!すごく嬉しいです!!番外編落としたら完結ですがぜひぜひそれまでお付き合いくださいませ! (2021年6月3日 10時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
夏雨(プロフ) - ああああ!やっと、やっとくっつきましたね!赤葦おめでとう…ヽ(;▽;)幸せになって、!←謎のエンディング感すみません (2021年6月2日 23時) (レス) id: 1f12b442c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2021年5月30日 21時