私の安全地帯は爆豪の後ろ。2【爆豪勝己】 (ページ41)

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唇に柔らかい感触がした。

それが、キスだと理解するまでにはそう時間はかからなかった。

爆豪の赤い目と視線が合い、
恥ずかしくなり思わずギュッと目を閉じる。

『んっ……ちょっ…んぅ、』

「黙っとけ、噛むぞ」

息が苦しくなって口を少し開けると、待ってましたと言わんばかりに彼の舌が口内へと侵入したら甘く痺れていく感覚に呼吸が上がっていく。

黙っとけって……、

勝手にキスしてるくせに、

『……っん、』

そう思っても、体は自由が効かず。

簡単に力が抜けていく。

息が、苦しくて。

恥ずかしくて。

もう駄目だと爆豪の胸を軽く叩けば、
意外にもあっさりと唇を離す爆豪はいやらしく舌舐めずりをして口を開く。

「これでも俺が困らねーって思うかよ」

『……っ、』

「今はここに、俺の目の前に。お前はちゃんといんじゃねーか」

酸素が足りず、頭はクラクラして、何も考えられず。体は痺れるように言うことをきかず、身体中熱くて、心臓が痛いくらいにバクバクしている。

『……いみ、わかんない、』

多分。

バレてる。

爆豪が言いたい事はちゃんと伝わった。

それでも分からないと言ったのは…

……それはもう、ただの意地だ。

でも。

爆豪は真っ赤になった私に気付き、

馬鹿にしたように鼻で笑うと。

「さっきのアホみてえな事考えてる暇あんなら、今シた事の意味でも考えとけカス」

『わっ、』

そう言ってフラフラな私をベットへ乱暴に放り投げると、背中を向けたままヒラヒラと手を振ってさっさと部屋を出て行った。

『なっ…！！』

この、野郎…！！

人のファーストキス奪っといてベットに放り投げるだと…！？

アホみたいな事と言った挙げ句、

意味を考えとけって…！！

『なんつーーーーー男！！！！！！』

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