私の安全地帯は爆豪の後ろ。2【爆豪勝己】 (ページ39)

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爆豪くんそれはあまりにも…。ページ39

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ドンドンドンドンッ

『………へ、』

ドンドンドンドンドンドンドンドンッ

『………何このデジャヴな感じ、』

急に大きな音で叩かれるドアに驚き、体が跳ねる。

何かついこの前もこんな事あったよな…

壊れるくらいの…

ドンドンドンドンドンドンドンドンッ！！！

いやこれ壊れる。

私は急いでベットから起き上がって、鍵を開けドアノブをゆっくりと…

「入るぞ」

『うぇ！？急に！？ってか危ないな！！強行突破すぎない！？』

「何か文句あっか！」

『怖っ！！…っないけど！？』

私がドアを開ける前に、鍵が開いた時点で思いっきりドアが開けられたと思ったら。

ズンズンと勢いよく私の部屋へ乗り込むように入って来たのは。

爆豪。

このうるささ。これもう爆豪しかいないよね。

お風呂に入ったのか、通り過ぎた爆豪からは微かにシャンプーの香りがした。

『今は一人でいたいんだけど』

「うるせぇ黙れクソが」

『理不尽』

何でここに来たのか。

理由は分からない。

…だが、爆豪が私に向けている背中はどこか寂しそうなのは分かる。

『……』

「……」

『用がないなら、………っ！？』

帰って。

そう言おうとした。

だけど…

言えなかった。

それを言葉にする前に。

手を引かれたと思ったら、あっという間に筋肉質で固めの、爆豪の腕の中に引きずり込まれたから。

勢いよく飛び込んでしまったというのに、ピクリとも動かない爆豪に、さすがだななんて思ったり。

『……ば、爆豪？』

「……」

服越しに、体温が伝わってくる。

匂いも。

爆豪で、いっぱいだ。

男の子に抱き締められるだなんて初めてだけれど、不思議と嫌じゃなくて。

…寧ろ、心地が良い。

『良い匂いですね爆豪さん』

「……るせぇ、変態」

何だか少し恥ずかしくて、いつも通りにふざけ半分で言ってみたけれど。

返ってきたのはいつもとは違って勢いがない声。

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