私の安全地帯は爆豪の後ろ。2【爆豪勝己】 (ページ19)

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『みんなで、出掛けてるんじゃなかったっけ…？』

「あ、あぁ！うん！僕はちょっと自主練がしたくて、断ったんだよね」

『そ、そっか…』

やっぱり、緑谷くんはいつでも真面目だなあ。

心配になるくらいに。

『で、でも、たまには遊んでもいいんじゃないかな？少しくらい、息抜きも大事だよ？』

「う、うん！でも今は、頑張らなきゃいけない時期なんだ…！」

『そう、なんだ…応援してるよ』

「ありがとう！あ、Aさんもお茶で良ければ飲むかな？」

『飲む、ありがとう』

「どういたしまして！」

緑谷くんは自分も飲むついでだと、冷蔵庫からお茶を取り出し注いでくれる。

『じゃ、私はこれで…』

さっさと、退散しよう。

緑谷くんは優しいし、話しやすいからきっと。

………抜け出せなくなりそうで。

そのまま緑谷くんに甘えてしまいそうで。

だけど、意外と。

「ま、待って！少しだけ…話さない？」

『え、』

そうはさせてくれない緑谷くん。

「少しだけ！久しぶりに話そう？」

『うっ…、』

そ、そんな。可愛い笑顔向けられたら…

「う？」

『………わ、分かった…』

断れるはずないじゃないか…！

そして私は緑谷くんの後に続いて、共同スペースにあるテーブルを挟んだ椅子へ座った。

「Aさんって、料理…上手だよね！」

『そ、そう？ありがとう』

「うん！僕なんか全く料理出来ないからさ」

『じゃあ、いいお嫁さんもらわないとだね』

「えええ、お嫁さんなんてそんなっ…！」

ピュアだなあ、緑谷くん。

きっと緑谷くんの相手は、
良い子なんだろうな…

良い子じゃないはずがないよね。

「あ、そういえばこの前砂糖くんがね！」

久しぶりだからか、緑谷くんは楽しそうに最近の出来事を私に話してくれる。

困っている事、嬉しかった事、楽しかった事、面白かった事。

聞いているだけで、楽しかった。

…いつの間にか、だいぶ時間が経っていた事に気付かないほどに。

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