私の安全地帯は爆豪の後ろ。2【爆豪勝己】 (ページ15)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:566,249 hit

信じたくても信じれなくて。ページ15

ー

それから次の日も、
そのまた次の日も。

同じように時間は流れていた。

朝ご飯を作り、みんなが来る前には私は部屋へ戻る。

みんなが学校へ行った頃、洗い物や洗濯、掃除をし。

夜ご飯を作り。

そしてまた部屋へ、戻る。

そういえば、やっと言えるようになった挨拶。

みんなと顔合わせてないから、言えてないや…

会っていない為、言葉なんて誰とも交わしていない。

一緒に住んでいるのに、よくできてると思うよ私。

みんなを避けるようになってからは、サキにも会っていないから何も言われないし睨まれる事も何かされる事もない。

でも…、

『……少しだけ寂しいなって思ったり、』

今まで、何年もずっと孤独だったくせに。

ここ最近、周りが賑やかだったからか。

今、自分の部屋に一人でいるこの状況に少しだけ違和感があって…

みんなは普通に接してくれているのに、私が避けているからこんな状況になってるんだけど。

数日前まではいつでも爆豪の後ろにいたのに…

今、その立ち位置はきっと…

サキのもの…

『……爆豪、』

元気かな、

なんて言ったら「お前に言われたかねえわ！」なんて怒鳴られそうだけど…

……爆豪に、会いたいなあ。

願うくらい、いいでしょ？

その時だった。

コンコン

私の部屋のドアがノックされる。

え、まだみんなは帰って来ない時間だと思ってたんだけど…

チラリと転がった携帯で時間を確認するが、やはりまだ帰宅時間ではない。

って事は…サキ？

……いや。

確かサキはヒーローに興味があるとかでしばらく学校見学をするとか…

初日に聞いたような気がするし…

だとしたら…

誰だろう…

『……は、はい、』

ドアに近づき、恐る恐る返事をしてみれば
返ってきたのは意外な人からの返事だった。

「……A？俺だ」

『……俺？』

「……相澤、」

『へっ、あ！！相澤先生！？』

私は急いで部屋のドアを開けると、言った通り。

前に立っていたのは、相澤先生。

相澤先生とは私がここへ来てから何回か話していて、それもだいぶ慣れてきた。

前回会ったのは多分、サキが来た時。

にしても、わざわざこんな時間にここへ来るなんて…

いつもなら学校が終わった夜とかに来るのに。

ー