クロくんと臆病猫【黒尾鉄朗】

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クロくんとどうなるんだろう。


やっぱりクロくんともミキとも話した方がいいよね。



次の日、休むわけにはいかず。学校へ行くとあっという間に私とクロくんが付き合ってる事は広まっていて、いろんな視線を向けられた。


クロくんが私のクラスへ来たり。

廊下で見るたびこちらへ来ようとしたり。

その度に逃げ回っていた。






……それなのに。



「見てこれツッキー。俺の弟子、時間あったから合宿から連れて来た」



何この状況。


休日。あるファミレスの前を通った時。

見覚えのある影が私の前に立ち塞がって、逃げ出す前に確保された私は半分引きずられながら無理矢理ファミレスの席へと座らされた。


そして目の前にいるのはクリーム色の癖っ毛に眼鏡をかけた座っていていてもだいぶ大きな人。茶色い瞳はとても綺麗で、すごく整った顔をしている男の子。



ツッキーというらしい。

そしてそのツッキーの隣へ座っているのが私をここへ連れて来た張本人。


約1週間ぶりくらいの、クロくん。


ついさっき、久しぶりに触れられた手首は熱をもったように熱くて。好きなんだと思い知らされる。


っていうか、ずっと避けていたはずなのにこんな風に捕まって連行されて久しぶりの会話がこれって何？

あれ、学校の人にもミキにもバレたのも現実だよね？


なんて思ってしまう。



「この人が黒尾さんの…」


「何だそのこんな美人と付き合ってるのかって顔！そして同情する顔をAに向けるな！」



元気かよ…


合宿中なんじゃないの？
ハードなんじゃないの？

ほら、見なよ。店員さんが迷惑そうな顔でこっち見てるから。



「どうだ俺の彼女カワイーだろ」


『……』



…彼女。


そっか、私まだクロくんの彼女なんだ。


もちろん別れ話なんかしてないけど、何となく、そう思った。


それにしても、避け続けられてたのにクロくんはどうしてこんなに普通に…









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