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「それで私の元へ?」


『…はい、忙しかったらまた今度でも…』


「大丈夫ですよ。Aちゃんの為なら時間くらい空けます」


『…ありがとうございます』


「隈がマシになっている様ですね。良かったです」


『しのぶさんの薬のおかげです』



私の顔を見てホッと息を吐いたようなしのぶさんは私に向き合うように座る。


しのぶさんから薬を貰って数日後。

私はまたしのぶさんの元へ来た。

薬を貰いに来たわけではない。



「私達の仕事…ですか、」



そう。


煉獄さんやしのぶさん達が何の仕事をしているのか。

…何と戦っているのか、聞きに来た。


あれからだいぶ悩んだ。

やっぱり煉獄さんに聞くべきなのか、

それとも他の人から聞いてもいいのか。


悩んで悩んで悩んだ挙句、しのぶさんに聞いてみる事にした。



煉獄さんとしのぶさんは同僚。

しのぶさんだって同じ仕事をしているんだ。


それならしのぶさんに聞いても変わりはないと思うから。


するとしのぶさんは意外にも、あっさりと話してくれた。



「私達は“鬼“と戦っているんです」


『……鬼、』


「簡単に言うと鬼退治ですね」



鬼舞辻無惨

お館様



上弦や下弦

鬼の弱点

丁寧に、話してくれた。私が理解できる全てを。



『…だからあの時煉獄さんは藤の花を、』



やっぱり心のどこかで危険だという事を分かっていたからか不思議と驚かなかった。驚かない事に驚かれかた程に。



いつも思ってた。

どこか不安だった。

煉獄さんはどこかで何かと戦っている。


私から遠い場所で。

知らない場所で。

疲れ、傷付き、帰って来た煉獄さんは何もなかったように眩しい程の笑顔を私に向けて。


弱音なんて吐かず。

いつだって私に光をくれる。



「明日が来るかも分からない。未来の保証なんてどこにもない。そんな仕事です」



決して冷たく言っているわけじゃないしのぶさんのそんな言葉が私の心に突き刺さって、膝に置かれた手をぎゅっと握りしめる。



でもやっぱり、怖い。


聞いた所で自分の気持ちが変わるわけでもなかった。

もし煉獄さんが消えてしまったら。

私は明日なんて考えられない。








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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 炎柱   
作品ジャンル:アニメ
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まあり(プロフ) - まゆさん» まゆさん、最後まで読んでくださりありがとうございます!キュンキュンしていただけて嬉しいです!こちらこそ感謝です!!! (2021年4月23日 19時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます!1から拝見しててとても感動とキュンキュンと楽しさもあって....感動作をありがとうございます! (2021年4月17日 1時) (レス) id: f2813c0044 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 明日香さん» また、すみません、ありがとうございます! (2021年3月12日 21時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
明日香(プロフ) - 43話の次が12話ですか? (2021年3月12日 21時) (レス) id: 239fe8d3ac (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - まゆさん» さて、何が起きるんでしょう…?お楽しみに…! (2021年3月10日 20時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まあり | 作成日時:2021年3月7日 13時

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