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「今日はすまなかったな!A!」
りこさんのご両親とも話を終え、数分後。
戻って来た煉獄さんは玄関で待っていた私に眉を下げて笑う。
『いえ…大丈夫です』
大丈夫?
どこが。
ずーっとモヤモヤしていたくせに。
我慢しろなんて自分に言い聞かせていたくせに。
「すごく助かった!」
『とんでもないです』
本当は今日、煉獄さんのそばにいなかっただけなのに。すごく寂しかった。
たったの数時間だったのに。
りこさんがいる間は頑張って気にしていないような雰囲気出していた。
だけど寂しかった。
「お!良い匂いがするな!」
煉獄さんは中へ上がる時に流れるように私の頭をポンっと一度だけ撫でるとそのまま足を進める。
すまないとか、助かったとか、
いらないから…今は、
『……、』
私は無意識に、向けられた背中を追いかけて
「……どうした!」
煉獄さんの広い背中に顔を埋めてお腹に手を回してぎゅうっと抱き着いた。しばらく離す気はない。疲れているのにごめんなさいと心の中で謝っておく。
『少しだけ…、』
「それは良いのだが」
『…?』
「そっちを向きたい!」
力を緩めようとしない私にそう言った煉獄さんに私は『嫌です』と答える。
だって恥ずかしいもん。
自分からしといて何だけど普通に恥ずかしいからね。
それに顔見られたらきっとバレる。
…私も煉獄さんに触れたかったって。
だって今…
「なぜ!」
『このままでいいんです』
今絶対変な顔してる。
眉を寄せて口を尖らせて。
きっと嫌な女の顔してるから…
だけどさすがは煉獄さん。
『ぐふっ、』
簡単にぐるっと回るから私はいつの間にか煉獄さんの胸元に顔を埋める状態になっていた。
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まあり(プロフ) - まゆさん» 嬉しいですーっ!読んでくださりありがとうございます!最後までぜひよろしくお願いします! (2021年3月6日 7時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこいい、、、最高!!!!更新楽しみにしてます!頑張って下さい!応援しています!(*^^*) (2021年3月5日 21時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 明日香さん» すみません!修正してきました!教えてくださりありがとうございます! (2021年3月3日 19時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
明日香(プロフ) - 33話の次が26話ですか? (2021年3月3日 18時) (レス) id: c2c1adce1e (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 凪子さん» わーっっ!!ぜひぜひ最後までよろしくお願いします!ありがとうございますー! (2021年3月3日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2021年2月23日 21時