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「A、すまない。少し寝てきてもいいか?」
夜ご飯の支度をしているとそんな声がかけられて振り返る。
そっか、いつもならもう既に一眠りしてるはずだもんね。
『あ、はい。ゆっくり休んでください』
「あぁ、」
煉獄さんはそう言うと背中を向けて自室へ足を進める。
『りこさん?煉獄さんはお休みに…』
「煉獄さん!私も眠いので隣で寝ます!」
「それは遠慮しておくぞ!」
「寝ます!」
『……』
休むと言っている煉獄さんの後を追いかけるりこさんは私の声なんて耳に入らなかったみたいで小走りで煉獄さんの後ろを歩く。
…まあ私が言っても仕方ない。どうせ聞いちゃくれない。何しろりこさんの中で私は透明人間みたいなものだからね。
我慢我慢我慢。
ー
そして結局、一緒に寝たらしい。
見に行ったわけではないが煉獄さんが起きてきた時に目を擦りながら一緒に来た。
『外でご両親がお待ちしてます』
今は夕方。
外は日が沈みかけていて、オレンジに染まっている。
煉獄さんが言っていた通り、ご両親は列車に乗ってここまで迎えに来たらしい。
お茶を出すと言ったのだが救っていただいた上に迷惑をかけるわけにはいかないと頑なに屋敷には上がらず屋敷の門の前で待っているみたい。
「えー帰りたくない!煉獄さんと一緒にいたい!」
「それはダメだ!ご両親の元へ帰るんだ!心配しているだろう!」
煉獄さんがそう言うが、りこさんは嫌そうに「え〜」なんて唇を尖らせる。
「早く帰るんだぞ!あと夜はなるべく出歩かない事だ!」
煉獄さんは組んでいた腕を解くと、りこさんの体を引き剥がして優しく背中を押すから。
りこさんは仕方なくといった感じで下駄を履いて外へと出て行った。
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まあり(プロフ) - まゆさん» 嬉しいですーっ!読んでくださりありがとうございます!最後までぜひよろしくお願いします! (2021年3月6日 7時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこいい、、、最高!!!!更新楽しみにしてます!頑張って下さい!応援しています!(*^^*) (2021年3月5日 21時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 明日香さん» すみません!修正してきました!教えてくださりありがとうございます! (2021年3月3日 19時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
明日香(プロフ) - 33話の次が26話ですか? (2021年3月3日 18時) (レス) id: c2c1adce1e (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 凪子さん» わーっっ!!ぜひぜひ最後までよろしくお願いします!ありがとうございますー! (2021年3月3日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2021年2月23日 21時