ー ページ32
ー
それどころか…
「…まあ見ていれば分かりますよ」
と。
見ていれば分かる!?
私が恋している事を!?
「でも最初は煉獄さんに懐いているのは、例えるなら初めて見た親鳥について行く雛鳥のようなものかもと思った事もありますが…そうとは言い切れないという事です」
『と、鳥…』
しのぶさん…
しのぶさんにはそんな風に見えていたのか…
「私にAちゃんの気持ちが分かるというわけではないので、これからを決めるのは…自分の気持ちとどう向き合っていくのか…決めるのはAちゃんです」
『…はい、』
確かに、そうだ。
しのぶさんに聞きにきたからと言って私の気持ちが分かるわけじゃない。
自分の気持ちだ。
自分にしか分からない。
……でももしこれが本当に恋で。
煉獄さんの事が好きなら?
……私は、どうする?
「…何を、考えていますか?」
『え?』
「いや、変な顔をしているので」
『へ、変な顔って…!』
「ふふ、怒らないでください。冗談です。…私から言えるのは…うーんと、そうですね」
『……』
「当たって砕けろ、ですね」
『し、しのぶさん…?』
「まあそんな深刻そうな顔をしないでください。Aちゃんならきっと大丈夫。あの煉獄さんですもん。自信をもってください。そして恐れないで、勇気を出してください」
しのぶさんはいつもの優しい声でそう言って目尻を下げて優しく笑う。
自信をもって恐れず勇気を…
私からは程遠い言葉。
…だけど、何だかしのぶさんに言われたら出来る気がしてきた。
当たって砕けるのはさすがに嫌だけど、
自分の気持ちを自覚するのは大事だ。
『しのぶさん、ありがとうございます』
「どういたしまして」
その時、玄関の方から聞き慣れた彼の声が響いて私としのぶさんは顔を見合わせて小さく笑った。
煉獄「迎えに来たぞ!……ん?頬が赤いようだが大丈夫か!熱か?おんぶでもするか?抱っこでもいいが!」
胡蝶「煉獄さん、違いますよ。Aちゃんは何とも………あぁ、ある意味病かもしれませんが…」
煉獄「何!?」
胡蝶「うーん、そうですねぇ。これはきっと重い病なんです」
『しっ、しのぶさん!?』
218人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まあり(プロフ) - まゆさん» 嬉しいですーっ!読んでくださりありがとうございます!最後までぜひよろしくお願いします! (2021年3月6日 7時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 煉獄さんかっこいい、、、最高!!!!更新楽しみにしてます!頑張って下さい!応援しています!(*^^*) (2021年3月5日 21時) (レス) id: 89f8187042 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 明日香さん» すみません!修正してきました!教えてくださりありがとうございます! (2021年3月3日 19時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
明日香(プロフ) - 33話の次が26話ですか? (2021年3月3日 18時) (レス) id: c2c1adce1e (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 凪子さん» わーっっ!!ぜひぜひ最後までよろしくお願いします!ありがとうございますー! (2021年3月3日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まあり | 作成日時:2021年2月23日 21時