太陽は眩しく笑う。3【煉獄杏寿郎】

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しかもこれは前回とも、前々回とも違い酔っているわけではないし変な催眠術にかけられたわけでもない。


煉獄さんなんて、わざわざ酔っていないと宣言してきたし。


つまり、2人ともが正常な状態って事。


覚えていないだとか、知らないフリをする事もできない。


どうにか知らないふりをしていた私だって女だ。平気なわけがない。



…というかそもそもこういう事って恋仲の人達がする事じゃないの？

煉獄さんがどういう意味で口付けをするのか、よく分からない。


それにさ、私は煉獄さんと近付けば近付くほど。触れれば触れるほど。鷲掴みにされたように心臓は痛いし、風邪でも引いたかのように熱くなるし、目も合わせられない。




……煉獄さんは知らないだろうけどさ。



「…どうした？」



まだすぐそこにある煉獄さんの顔は不満気な顔から不思議そうな表情になっていて、それもそれで心臓に悪い。だってそれすらもかっこいい。ずるい。



『あ、いや…』


「……」


『そ、の…すごく緊張するんです、』



煉獄さんに触れられると拒む事なんて考えられないし、怖いほどにそのまま煉獄さんの思う通りになってしまう気がしていて。


私の言葉にポカンとした顔をするが、それもほんの一瞬。



『へ、』



次の瞬間にはにっこりととても嬉しそうな顔をして


「そうか！それならもっと意識してくれればいい！」



なんて、そう言われた。


それからの煉獄さんはさっきとは打って変わって凄く機嫌が良さそうだった。









宇髄「Aを少しでも意識させなきゃ誰かに取られちまうかもな、って言った瞬間の煉獄のあの顔はビビったなぁ！」


不死川「知らねェけどあんまりいじって怒らせないようになァ」


宇髄「だーれに言ってんだぁ！」

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