太陽は眩しく笑う。1【煉獄杏寿郎】

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暗くて怖い

痛い

嫌だ、

誰か、助けて、



……あ、そうだ。


誰も助けてなんかくれないんだった、


みんな見て見ぬフリ

知らないフリ

私を助けてくれる人なんていなかった。


最初から。


………あれ、でも…

一人だけ……、






『……っれん、ごくさん、』



煉獄さん、

どこにいるの？


そうだ…

私、煉獄さんの所に、



「A、俺はここにいるぞ」


『っ…、』


「大丈夫だ、」


『れんごく、さん、』


「あぁ」



目を開ければ、そこには確かに煉獄さん。


私の手を握って、眉を下げた煉獄さんは私を見下ろす。



「酷い熱だったからな胡蝶に診てもらったんだが…薬、飲めるか？」



あ、そうか。私熱を出して…

どうりで体が怠くて熱いわけだ。


さっき見ていたのはたまに見る記憶の夢。

いつもと違うのは、いつもより長くてリアルだった。



『はい……すみません、』



力が入らない私を軽く支えて座らせてくれる煉獄さん。あぁこんなに近いのに風邪で鼻が使えず煉獄さんを感じられないや。なんて。



「大丈夫か？すごくうなされていたぞ」



私に薬湯を飲ましながら煉獄さんは心配そうにそう聞いてくれる。


すごく、苦い…

しのぶさんの薬、苦すぎる…

我慢してそれを飲み干して、ゴクリと喉を鳴らす。









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