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『不死川さんの好きな食べ物は何ですか?』
「おはぎ」
『あ、いや…それは知っているので…料理で、』
「おはぎ」
『あの、お米に合うおかずとか、』
「おはぎ」
『このおはぎ人間。今度からおはぎさんって呼んであげますよ』
「あ?」
台所に立つ私。
そしてその近くに座る、不死川さんと煉獄さん。
おはぎを貰ったお礼と、この前甘味処に付き合ってくれたお礼として不死川さんに料理を振る舞ってあげようと思ったのだが。
冒頭の状態。
料理って言っているのにおはぎしか言わない不死川さん。
『もういいです、分かりました。おはぎ作ります』
「作れんのかァ?」
『作れますよ』
ここへ来てから煉獄さんに喜んでもらえるように料理の勉強を少ししているのだ。
「うむ!Aのおはぎか!楽しみだ!」
腕を組み、こちらを見てそう言う煉獄さんに小さく笑う。そしておはぎ作りに取り掛かった。
それから少し経った頃。
後ろではこんな会話が聞こえてきて。
「Aの料理はうまいからな!何よりもうまいぞ!」
「へェ」
「得意料理は…いや、全部うまいな!」
「そうかよ」
「そういえば!この前はAと一緒にいてくれてありがとう!」
「別に、たまたま見かけたから声掛けてみただけだァ」
「それにその前もおはぎを貰った!美味しく頂いた!」
「あァ」
「Aと一緒に!」
「…あァ」
「……」
「……」
「知っているか!?」
「あ?」
「Aは褒めるとものすごく嬉しそうに笑うんだぞ!そして照れる!可愛らしいだろう!?」
「……」
「それと俺だけに料理を作りたいらしい!」
「……」
「だからこういうのは中々ないと思うぞ!」
「…そんなに邪魔かァ?」
「悪い!そう聞こえたか?」
「……」
「そういうわけじゃないんだがな!」
「追い出そうとしてんだろォ」
「いや!Aからのお願いだからな!そんな事はしない!」
「……」
「……」
『……』
そんな会話はほぼ私に届いていたが、聞こえないフリをして手は止めずおはぎ作りを続けた。
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不死川(……無意識の牽制かァ?)
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まあり(プロフ) - annkoさん» あああっ貴重な睡眠時間をっ…!?お礼を言っても伝え切れないです…!ありがとうございます!!お仕事、頑張ってください!! (2021年3月29日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - あれから睡眠よりも続きを!…と、全て読破させていただきました!午前中の仕事に若干支障が出ています(笑)。でもそれよりも、もうニヤニヤして最高の時間でした…煉獄さん本当にかっこよすぎです!更新楽しみにしています(^^)頑張ってください! (2021年3月29日 12時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - annkoさん» annkoさんはじめまして!あああっ…お暇がありましたらぜひぜひ読んでみてください!コメントありがとうございます…!嬉しいです!! (2021年3月29日 7時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - こんばんは!はじめまして!素敵なお話をありがとうございます(^^) 煉獄さん…本当かっこよすぎて!お話の展開もとても好きです(^^)続きを全部一気に読みたいです!更新頑張ってください(^^) (2021年3月28日 23時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - まゆさん» わーーっ!!!嬉しいです!コメありがとうございます!とても励みになります〜! (2020年12月26日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2020年11月29日 19時