私の職場がめちゃくちゃな件について。【ブルーロック】

Episode.48 ページ3

『良くないよっ！良くないっ……！！持たないよ私がっ！！』




凪にキスされた頬を押えながら足早に歩くA。あのあと何とか凪から逃げてきたようだ。





(くぅ、しかもなんだよう、次は我慢しないからって……！！回避する方法を考えるんだ〜っ！！)




凪はAの去り際に、そんなことを言っていたらしい。





『うがーっ！！』




｢あ、A。凪見なかった？って、どうしたんだよそんなに荒れて。｣




『れ、玲王くん……っ！！』




凪くんが、凪くんがぁ……！！と先程の出来事を涙ながらに玲王に話した。




｢何それ、妬ける。俺もしたいんだけど？｣





『やべぇ。』





Aは相談する相手を間違えたようだ。それを悟ったAは、バッと180度体の向きを変えて走り出した。





『逃げるが勝ちっ……！！！』




｢なっ！？逃げるな卑怯物！！((｣




凪がいいなら俺も良いだろ！？とAを追いかける玲王。




なお、凪がいいなどAは一言も発していない。





『へっ、私わ逃げ足だけは早いんだからっ……ふぎゃっ！！』





べちーんっとものすごい勢いで誰かの腹筋にぶち当たるA。





｢ん〜なんか当たった？あれ、子猫ちゃんジャン♡｣





当の本人は体感が強いからか、ビクともしていない。





『ﾋｷﾞｬｯ』





(な、何だこの人……！！で、でも見た目で判断しちゃいけないからな……)




迫力のある彼の姿に思わず縮こまるA





｢確かAチャン、だった？……美味そう♡｣




(ひぃ！！やっぱこいつ怖い人だ！！！)




Aの姿を見てぺろっと舌なめずりをする彼は士道龍聖。生粋のエゴイストだ。






｢おい、やめろよ。そいつは俺のだ。｣




『れ、れおくん……へるぷ』



いつの間にか追いついてきていた玲王が、Aに這い寄る士道を止める。





｢あぁ？邪魔すんな。今から捕食シーンだってのに♡｣





『ほ、捕食！？食べられるの私！？』




｢意味わかんねぇこと言ってんじゃねぇよ。手、出したら殺す。｣



｢あぁ、殺す……？｣



やってみろよ。と玲王に突っかかる士道




『ちょちょ、2人とも落ち着いてって！！』




殺し合いが始まりそうなので慌てて止めに入るが、なかなか2人の暴言は止まらない。




『あーもうっ！わかった！！玲王くん、チューするから辞めよう！？』




タダでは停められないと悟ったAがそう叫ぶと、ピタリとふたりは止まった。




｢……まじ？｣

Episode.49→←Episode.47

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す