46.脱退 ページ46
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貴方side
弾となるの言い合い、香坂さんの愉もメンバーの悲しそうな顔も全てが嫌だった。
弾が出ていったあと香坂さんは「よく話し合ってください」と行って帰ってしまった。
いつもの座り位置でポツンと空いた弾の席を見ながらみんなの話に耳を傾けた。
「完成したPV見た時 今まで感じたことがない胸のドキドキがあって、もっと本格的に勉強してみたくなってさ」
「8LOOMのために勉強頑張るようになってもっと学びたくなったし社会で試したくもなった。」
「俺たちスカウトされてん。ワールドツアーに同行してくれへんかって。正直かなり揺れた。こんなチャンス滅多にないやろうし」
「曲作ってる。正体隠してネットにあげてる。隠さないで自分の曲を自分の歌でもっと誰かに届けたいって。」
「みんな凄いね。自分の強みを更に伸ばして特技にしてるの。」
ドラマのオファーもCMのオファーも、私が全部断ってしまった。プレッシャーと周りの声に過剰に反応してしまうから怖くなっちゃっただけ。
でも、大丈夫なふりをしているだけでもう既に
私は限界を迎えてたんだ。
宝「Aだって作曲やってたやろ?巧に教えれるやん!」
「契約更新してから正直、仕事を楽しいって思わなくなっちゃって弾が活動休止してから言うタイミング逃してたんだけど」
栄治「ゆっくりでいいよ。」
栄治が包み込んでくれる優しさで背中を摩ってくれた時、私が今泣いていることに気がついた。
「脱退させてください」
やっと言えた。
開放感からか、心臓はバクバク音を鳴らしている。
巧「……A、もしかしてずっと我慢してたの?」
「ごめん。」
栄治が背中を摩ってくれる中、空気を一転しようと有起哉が口を開いた。
有起哉「なんだよ!みんな8LOOMに100じゃねぇじゃんか!俺だけ100で寂しいじゃねぇかよ」
このしんみりした雰囲気で、明るくちょっとボケることで自分の事も周りも元気づけようとしている有起哉を見て辛くなった。
びしょ濡れになった弾が帰ってきて「違う」と否定。床に垂れる水滴なんて知らんぷりをして
弾「みんなが100幸せじゃなきゃ嫌だ」
初めて私たちにわがままを吐いた。みんなの啜り泣く声が聞こえて、
弾「俺たち、解散しよう」
8LOOMの活動終了がここで決まった。
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にむ(プロフ) - ぺんさん» ぺんさん🔆コメントありがとうございます💗完結までどうかよろしくお願いします👍🏻👍🏻 (2023年2月9日 1時) (レス) @page46 id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
ぺん(プロフ) - これからも楽しみにしています!🤍🤍 (2023年2月7日 18時) (レス) @page46 id: 9c62d8b35d (このIDを非表示/違反報告)
にむ(プロフ) - しのさん» そんな嬉しい言葉ありますか😭😭💖ありがとうございます💗💗💗💗 (2023年2月1日 16時) (レス) id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
にむ(プロフ) - ちなさん» ちなさん!コメントありがとうございます🔆そう言っていただけて嬉しいです😭 (2023年2月1日 16時) (レス) id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
しの(プロフ) - 心理描写、行動描写が丁寧で、グッと作品に引き込まれます。今1番好きな作品です。丁寧に作品を作ってくださってありがとうございます! (2023年1月31日 8時) (レス) id: 4fcf22d877 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にむ | 作成日時:2023年1月3日 22時