華 と 花 【成瀬大二郎】

３５．MV撮影 ページ35

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貴方side




なるが凄く頑張ってるのを見て素直に「かっこいい」そう思った。
ピンク髪から時折覗かせる真剣か目付きが鋭くて、本気度がじわじわと伝わってくる。





香坂「どう？撮影は順調？」

有起哉「はい！頑張ってますよ、特になるが」

「指示も出してくれてやりやすいです！」





でもなると美浦さん率いるスタッフさんたちの雰囲気は良いとは言いきれないくらい、どんよりしていた。





美浦「気に入らないですか」

成瀬「今回のテーマである大人っぽさというか、これからの8LOOMの未来を感じさせたいというか」

美浦「難しいこと言うなぁ……」

スタッフ「いい感じだと思いますけどね！大丈夫ですって！なるくんが撮ったものならファンは何でも喜ぶでしょうし」



ブルーミーを軽んじるようなそのことばが鼻につく。それを直接聞いているなるは一体どんな気持ちなのか。

香坂さんも不安そうになるを見ていた。



ていうか、メンバーも険しい顔をしていたけどそんな雰囲気を察知した香坂さんは「一旦お昼にしましょう！」と仕切り直してくれてタイミング良くあす花さんが来てくれた。




あす花「みんな〜準備できたよ！」

巧「ごはん？」

あす花「うん！」

有起哉「腹減ったー！ほい、なる！お前もメシ行くぞ！」




こういう時の有起哉は本当に頼りになれる。

なるの脇の下に手を入れて無理矢理立たせて驚くなるを気にもせずに「すいません、ご飯行ってきます」とスタッフさんに代わりに頭を下げてくれていた。



「大丈夫？」

なるの隣を陣取って声をかけたけど

『大丈夫、まだ頑張れるから』



なるは不安な顔を見せずに、私の目を見て笑った。その目の奥は絶対に笑ってるはずないけど



弾「なんか今俺らにできることある？」




弾が反対側に着て、なるの荷を軽くしようとなるの今思っているものの真ん中を突くようなことを言うと

話は広がった。




成瀬「俺らってずっと目の前にあることに精一杯だったっていうか、そしたら“大人になるって何？”みたいになってきて。
皆がこの先どうなっていたいかっていう話聞いたらイメージ湧くかなって」

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