２７．マフラー ページ27
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外はすごく寒かった。いつも歩幅を合わせてゆっくり歩いてくれるなるの隣を歩くのはすごく安心感がある。
マフラーから顔を出して天を仰ぎながら「さっむ〜」って白い息を吐く、その横顔を見ながら「そうだね」と同情した。
しばらく無言が続く。
でもその無言は全く不快なものではなくて、リラックス出来た。
「お酒久しぶりだな〜。」
成瀬「最近は飲んでなかったもんね」
「浮腫んじゃうからさ。すぐ寝ちゃうし」
成瀬「寝てる時のA、幼稚園生みたいで可愛いよ」
「やめてよ笑」
久しぶりに素で笑った気がする。なると居ると平常心で入れるのはきっと私が心を許しているからなのか、なるが気を使っていい空気感を作ってくれているのか。
多分後者だと思う。
「MVたのしみ」
成瀬「ねっ。でもちょっとだけ緊張してる」
なるはまたマフラーに顔を埋めて、そのまま私のことをちらっと横目で見てきた。
「笑、なに？」
成瀬「……大丈夫？色々と」
アウターに手を入れながら、マフラーに口を埋めているからこもった声で「大丈夫？」って言われた時ここで初めて誰かに言いたくなった。
「エゴサしてた時にさ」
成瀬「エゴサね〜。うんうん」
「グサッてくる言葉が沢山あってちょっとメンブレしてただけ。だからデカい仕事とか怖くて受けれなくて」
言葉を選びながら弱い脳を懸命に働かせて口に起こした。「でも」って話を続けようとした時
成瀬「〜まってっ、」
身体の前に、さっきまでポケットに突っ込んでいたはずの なる の右腕がバッて出てきてその瞬間に車が前を横切った。
車の中の人が“ごめんね”の意味を込めたハザードを点灯していたのを見て、
「あっ、びっくりした。ありがとう。」
なるにそう伝えた。
「全然！ちゃんと前みなよ？」と優しくデコピンをした後、その手をまたポケットに手を入れてから
横断歩道を渡っていつもの商店街のスーパーに入っていった。
✲✲✲
誰が飲むのかも、誰がどんなのを飲むのかがあやふやだったから念の為色んな種類の缶を入れてすっかり重くなったカゴを
なるが持ってくれて2人でゆっくり店内を回る。この商店街には思い出が沢山詰まっていて店内BGMも8LOOMだった。
あす花さんや奈緒ちゃんの手厚いサポートや協力の末、商店街の人達に親切にしてもらえることが凄く嬉しくて、
ファンの人とは少し違う、第2の家みたいな暖かさがここにはあった。
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にむ(プロフ) - ぺんさん» ぺんさん🔆コメントありがとうございます💗完結までどうかよろしくお願いします👍🏻👍🏻 (2023年2月9日 1時) (
レス) @page46 id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
ぺん(プロフ) - これからも楽しみにしています！🤍🤍 (2023年2月7日 18時) (レス) @page46 id: 9c62d8b35d (このIDを非表示/違反報告)
にむ(プロフ) - しのさん» そんな嬉しい言葉ありますか😭😭💖ありがとうございます💗💗💗💗 (2023年2月1日 16時) (レス) id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
にむ(プロフ) - ちなさん» ちなさん！コメントありがとうございます🔆そう言っていただけて嬉しいです😭 (2023年2月1日 16時) (レス) id: d177642b92 (このIDを非表示/違反報告)
しの(プロフ) - 心理描写、行動描写が丁寧で、グッと作品に引き込まれます。今1番好きな作品です。丁寧に作品を作ってくださってありがとうございます！ (2023年1月31日 8時) (レス) id: 4fcf22d877 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にむ | 作成日時：2023年1月3日 22時
