泡沫ロマンチカ (ページ4)

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「わー…すごいね、樹くん」

「だな、相変わらずモテモテだこと」

「なあに北斗、羨ましいの？」

「べっ別にそんなんじゃねえよ」

あからさまな北斗の否定の仕方に思わず笑みを浮かべる

結局あれから前髪はちゃんと大学内で直せたし、樹くんにも特に何も言われなかったから良しとした。

講義が無事終わり、キャンパス内を歩いていると可愛らしい女の子に囲まれている樹くん。

遠くからでも聞こえるキャッキャと女の子らしい声に「連絡先交換して！」なんて声が薄ら聞こえるから

…なんだか少し、複雑な気分になる。

「あ、A今日バイトあんの？」

「ん、ああ今日ないよー、北斗は？」

「ないから飯食い行こって言おうと思ったの！」

「お、いいじゃん久々に行こうよ」

さすが幼馴染だわー、と笑ってる北斗を見たらその複雑な気持ちも少し消えてきて。

なんか元気付けられるんだよなあ、北斗といると。

「 Aもう今日終わり？俺もう一限あるから先帰ってて、終わったら連絡する。」

「わかったー！じゃあね、また後で」

バイバイ、と手を振るあたり私達も結構仲良い。
先程女の子達に囲まれていた樹くんにふと視線を戻すと、ちょうどばっちりと目が合っちゃって。

女の子達はまだいるにも関わらず目元をくしゃっとして笑いながらこちらに手を振るから、少し自惚れてしまう。

ごめんな～とちゃんと女の子達にも手を振ってからこちらに向かってくる樹くんはどれだけ優しいんだろう。

「 Aちゃんも今終わったの？」

「うん、もしかして樹くんも？」

「そうそう！ならさ、一緒に帰らね…？」

樹くんからの突然のお誘いに首を縦にぶんぶん振る

するとハハッ、と笑い声が聞こえるから上を向くと
「なんか犬みたいだね、Aちゃん」
と頭を撫でられて、頬がまたぽっと熱くなる。

どうしてこうも、私を照れさせるのが上手いのか。

きっと女の子慣れしてるからなんだろうなあ。
好きな人、っていう相乗効果もあるんだろうけど。

隣に並ぶ樹くんが歩幅を合わせて歩いてくれることにまたドキドキしながら、大学を出た。

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初めまして！ぴあまると申します。

この度は閲覧有難うございます！
まだ大我くん出ねえのか！と思う方も多いかと思いますが少々お待ちください…！！