もっと美味しい空気吸えばいいのに ページ5
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「またタバコ吸ってる」
屋上行ったら玲がいた。
タバコ吸いながらどこを見てんだ。
玲「Aもいる?」
「いらない。くさい。きらい」
玲「おーそれは俺?タバコ?」
「どっちも。タバコ吸ってる玲好きじゃない」
って言っても何だか嬉しそうな顔してる。
だけどかっこいいのは事実。
その横顔に見とれてしまう。
「なんでタバコ吸うの?」
玲「口寂しいから」
「よくそんなまずい空気吸えるよね。
もっと美味しい空気吸えばいいのに」
玲「美味しいってどんな?」
試してくるような悪い笑顔をして顔を近づけてくる。
私の両肩に腕を伸ばして。
玲「お前がタバコの代わりになってくれんの?」
「…」
タバコの匂いした息がかかる。
くさくてその唇を塞いだ。
玲の首を引き寄せてぐっとぐっと密着する。
玲と、玲の指に挟まれていたタバコを壁に押し付けた。
息を吸ったら苦い空気が口の中に広がる。
とてつもなくまずい。
玲「確かに美味しい空気だな」
そう言いながら口元を舐めた。
玲「また寂しくなったら頼むわ」
「いつでも呼んでいいんだよ」
玲「お前俺の彼女にでもなるの?」
「どうかな」
玲「俺は大歓迎よ」
スカートに手を突っ込んでお尻を撫でられた。セクハラすんな。
「タバコの代わりにはなってあげる」
私に火をつけて。
真っ赤な愛の火を。
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作者名:びょる | 作成日時:2022年6月6日 22時