離れる気なんか1ミリもないよ ページ13
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謙信以外の5人が帰ってきた。
どうやら勝ったらしい。けど。
「みんなやめてよ顔上げてよ」
私の前で土下座してる。
なにこれ。
哲「1発殴ってもらっていい?」
颯「いや、5発頼む」
永「お願いします!!!」
「え…いやほんとにいいって」
そりゃ怖かったし、なんで私が手出されなきゃいけないのって思ったけど
「助けてくれたじゃん」
玲「もっと早く気づけばこうならなかったでしょ」
「離れたところいたんだし仕方ないよ」
直「仕方ないで片付けちゃダメだろ」
だって私がいたくてここにいたんだもん。
途中で帰っても良かったけど、私の意思でここにいた。
みんな顔にいっぱい傷をつくってて。
だけど私はどこにも傷をつくってない。
謙「でも触られてた」
颯「1番傷ついてんのはお前だよ」
「なら誰か消毒して」
哲「しゃーねーな。じゃあ俺が…」
「直弥お願い」
直「ん」
哲「は?何で?」
あいつに触られたとこ、直弥が上書きしてくれた。
ついでにキスも。
「ん、満足」
直「良かった」
永「Aはほんとにいいの?俺らと居て」
みんなの視線が、私に向く。
俺たちと一緒にいたら、
お前を巻き込むことになるって言ってるみたいで。
でもそんなの最初から分かってる。
私がみんなと一緒にいるって決めたもん。
みんなと同じように、生きてたいんだよ。
「離れる気なんか1ミリもないよ」
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作者名:びょる | 作成日時:2022年6月6日 22時