転生したから白鳥沢を勝たせたい【白鳥沢】

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自分の部屋が分からないと白布さんに伝えると、ぶつぶつ文句を言われながらも案内してくれた。てっきり2人部屋だと思っていたが、私の場合はひとりらしい。これも転生を企てた奴の仕業だろうか。

部屋には、スマホが2台。
ノートパソコンが1台。
白鳥沢の制服とジャージが2着ずつ。
あとはびっしり小説が並ぶ本棚の上に、数学やら現代文やらの参考書が山のように積まれている。

「ハイキュー……と」
一応、2つの携帯のぐーぐるさんで調べさせてもらう。右のスマホには、『ハイキュー!!は、古舘春一による高校バレーボールを題材にした日本の漫画作品。『少年ジャンプレ……』とWikipediaの説明が表示されていて、左のスマホには該当なし、と出ている。

なるほど。
右のスマホが転生前の世界で使われるスマホで、左がこの世界で使われるスマホか。

よし。

私はアニメをシーズン1から白鳥沢との対戦が終わるシーズン3まで一気見した。烏野レギュラーメンバーの癖や特徴、チームのプレースタイルなどを細かくメモに記した。しかし、これくらいの情報は誰にでも押さえられる。これでは私がここに来た意味がない。

私は白鳥沢対烏野戦で使われる、烏野の技をひとつも漏らさずにメモした。下手したら反則になりそうな情報が、ここにはある。

「でも……」
情報だけじゃ、勝てない。この情報をどう使うかが、問題だ。私に出来ることはこれだけではないはず。


ピコン。
スマホが鳴った。画面を見ると、メッセージが届いたようだ。

『貴方にひとつだけ能力を授ける。』

能力？

『烏野10番のジャンプ力、反応、変人速攻、その他諸々の能力を授ける。バレボーラーとしては烏野10番を軽く超えるであろう技術を、他にも用意する。どう使うかは貴方の自由である。では、健闘を祈る。』

これだ。

ご→←さん

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