最 初 で 最 期 . *

９．* ページ9

「このあと時間ある？」






『あるよ』





「食事でも行かない？」









………僕はいつからこんなに積極的になったんだろう







そんなことを考えながらやってきたのはすすきのにある居酒屋。


前に投手会で行ったとき美味しかったから彼女を連れてきた。







「なに飲む？」





『私お酒飲めないからウーロン茶で。』





「そっか、僕も車あるしウーロン茶にしようかな」









それからは高校の時の思い出話や


お互いの近況報告をした。









「そういえばなんでいきなり転校したの？」





『……………あぁ、それは、

お母さんの仕事の都合でさ、
いきなり引っ越すことになっちゃって』





「そっか、同級生みんな寂しがってたよ」





『ごめんごめん、笑』









久しぶりに彼女が悲しそうに笑ったのを見た。


やっぱり彼女は昔と変わらない。

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