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ベクさんの背中を無言で追いかける
その間お互い会話なんてなくて
彼が立ち止まった所は普段使われていない廊下の隅
ずっと背中を向けてこっち向いてくれないからシーンとした空気が支配する
怖い 何を言われるんだろう
今の俺にはそれしか頭になかった
「ごめん!!!」
「え?」
勢いよく振り向き顔を上げることなく頭を下げたベクさん
あまりに突然で呆気にとられる
「俺、ずっとお前が練習生としてチームに入った時からどこか申し訳ないって気持ちがあったのに周りのメンバーの目を気にして見ないフリしてた。お前がSM辞めたって聞いた時心底後悔した。でも心のどこかで安心している自分もいた…最低だよな…」
そんな俺のことなんかお構いなしに話まくるベクさん
「だから…ずっと謝りたくて…だから…」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
このまま謝られては何だか変な気持ちだ
今さら謝られてもという黒い感情が支配する
「このために呼び出したんですか?自分の気持ちを正当化するために?」
その言葉にハッとするベクさん
「ごめん…」
またしんとした空気が流れる
「謝られても何に対して謝られてるのか自分には分かりません…今はデビュー直後で幸せな気持ちでいたいんです。」
「ごめん…」
「でも…」
謝ってばかりのベクさんに言いたいことは1つ
「あのメンバーでデビューできて本当に嬉しいんです。このメンバーであなた達を超えます。だから見てて下さい。話せてよかったです。ありがとうございます」
少し笑った俺にベクさんは安心したように笑った
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作者名:ミヅキ | 作成日時:2018年1月30日 17時