天国か地獄か《NCT》 (ページ7)

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「昨日は何してたの」

作業をしながら問いかけてくるテヨンさん。

何をしていたかなんて分かってるくせに。

『よそ者が迷い込んできたので排除しました』

「そういうのはメンバーに任せてよ」

『任せましたよ、ジェヒョンに』

「危ないよ」

今更危ないだのなんだの言われたって私の心には何も響かない。

私の部屋に監視カメラをつけているテヨンさんの方がよっぽど危険な気がするんだけど。

「来週WayV来るから」

『急ですね』

「テンはいつも急でしょ」

WayV、中国の都市をまとめている組織。

仲が良くたまに韓国を訪れることがある。

そのたまにがいつも突然で組織内は慌ただしくなる。

『そんなことより私を呼び出した理由はなんですか』

「たまに話すのもいいかなって」

『……帰ります』

「ハンナに」

帰ろうとする私を引き止めるかのように少し大きな声でハンナさんの名前を出すテヨンさん。

「ハンナには会った？」

『会いましたけど』

「そっか」

『何か企んでます？』

「そんなことはないよ」

テヨンさんとハンナさんは確か幼少期からずっと一緒にいるはず。

この2人には見えない何かがあって。

その何かが私には恐ろしく思えてしまう。

何かがあって、囮が必要だとなったら

真っ先に私を差し出すだろう。

ハンナさんが私を嫌っているから。

『別に2人が何してようが私には関係ないですけど』

『私に口を出さなければ』

テヨンさんと話なんて…できたもんじゃない。