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シャワーを浴びてくると言って部屋を出て行った小山くん。
一人残されたリビングで、さっき思いきって気持ちを伝えた事の恥ずかしさを改めて実感する。
でも、小山くんも私の事好きなんだよね？？
まるで夢をみているようで現実味がない。
まさか冗談だったり？……思考回路がよくない方向に向いてしまいそうで、ソファーに寄りかかって目を閉じる。
小「あれ？Aちゃん寝てるの？」
いつの間にかリビングに小山くんが戻ってきていて、彼の声に慌てて目を開けきちんと座り直す。
「ううん、起きてるよ。ちょっとぼーっとしてた。あれ、小山くんシャワー終わったの？」
さっき部屋を出て行った時と何も変わっていない気がする。
「いや、帰ってすぐシャワー浴びたの忘れてた」
「相変わらず天然だね」
「さっきは動揺しちゃってて。今、お風呂沸かしてるからAちゃん入りなよ。俺のでよければパジャマ貸すから」
「いいの？それならお言葉に甘えて」
「ねぇ、Aちゃん……」
急に真剣な顔になった小山くんが私と向き合うようにソファーの前にやってきた。
「小山くん……？」
小「一回しか言わないからちゃんと聞いてね。…俺はAちゃんの事が好きです。つき…」
そこまで小山くんが言うと、
“〜お風呂が沸きました〜”
部屋に響き渡る無機質なアナウンス。
「このタイミングで？！小山くん持ってるねー(笑)」
小「俺って機械にもバカにされてる？！…あぁ、もう！一回しか言わないって言ったけど、今度こそ！」
「うん……」
小「俺はAちゃんが好きです。付き合ってください」
「はい。よろしくお願いします」
そこまで言い切るとお互いに恥ずかしくなって顔を見合わせて笑ってしまった。
小「じゃあ、一緒にお風呂入っちゃおうか？」
いたずなら笑みを浮かべながら小山くんは私を見ていた。
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作者名：ユズキ | 作成日時：2015年2月28日 0時
