episode6 ページ7
家に帰ると誰もいなくてやはりおかえりの返事はない。ひとり暮らしって言うのもそうだけど、私以外にひとり、住んでる人がいる。
お母さん。
お母さんは鬱病で私のことを何故か酷く憎んだ。あんたはお母さんの期待に応えられない最悪なやつだって。あなたのせいで人生の恥だ、とまで言われて。
お母さんはお父さんが事故で死んでしまってからこうなった。私も悲しくて、当時はお母さんが荒れているのも理解してた。けれどあまりにもエスカレートしていくお母さんの鬱についていけなくて
ふらふらする、
『厄病神』
『あの人はあなたのせいで死んだの』
『お前のせいだ』
『お前がいなきゃ』
『Aがいなきゃ』
熱のせいかな。
落ち着こう。
私は大丈夫。誰よりも強い。誰も頼っちゃいけない。頼ることで、裏切られたら悲しくなる。安全を保て。
私は自室で横になり、目を瞑った。
インターホンの音で目覚める。重たい体を起こして玄関に向かう。
「Aちゃん、風邪なんだってね。」
隣に住むおじさん。おじさんはにこりと笑い私の肩に手をつける。
「お母さん、大変なんだろ。うちにおいでよ」
「な、にして」
力が入らない
「やめて……!!」
制服を思い切り引っ張られる。
何とかしなくちゃ
「なあ、侑。あれ見てみ」
「あ?なんかあったんか?」
「あっちや、あっち」
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18↑ - 感情移入しやすくとても読みやすかったです。これからも無理せずがんばってください! (2018年12月20日 9時) (レス) id: 42ad75da4b (このIDを非表示/違反報告)
ブルーアップル(プロフ) - とても面白かったです!!!これからも頑張ってください! (2018年11月24日 11時) (レス) id: 7c572d1d53 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - 6169713mさん» ありがとうございます!!! (2018年9月24日 21時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
6169713m(プロフ) - めっっっちゃおもしろいです……! (2018年9月23日 21時) (レス) id: d2af60c2d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:穀海* | 作成日時:2018年9月20日 22時